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- 岩大附小合唱部が最優秀賞 こども音楽コンクール東北大会 6年ぶりに全国へ 聴く人の心に届く歌声を
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2023-11-09
体全体で曲を感じ取りながら歌声を響かせる岩大附属小合唱部
岩手大教育学部附属小合唱部(藤澤結愛部長、部員33人)は、10月21日に福島県郡山市のけんしん郡山文化センターで開かれた「こども音楽コンクール東北大会」(東北放送、IBC岩手放送など主催)の声楽部門小学校合唱の部で最優秀賞を受賞した。一人ひとりが詩の世界を味わいながら一つのハーモニーを作り上げ、6年ぶり3回目の全国大会出場を決めた。
同コンクールは、1953年にラジオ東京から始まった、全国の小中学生の合唱、器楽の発表会。今年の同部には、東北5県の県大会で選ばれた10校が出場した。
岩大附属小は、三宅悠太作曲、工藤直子作詞「まいごのひかり」を演奏。主人公の「かぜみつるくん」に導かれる優しく広がりのある世界を、多彩な表現と透明感のあるハーモニーで表し、5人の審査員から高く評価された。
藤澤部長(6年)は「これまで一番の演奏だった」と笑顔で振り返り、「それぞれが思い描く情景を表現することができた」と達成感をにじませる。
4~6年生の部員は、6月から同作品に取り組み、それぞれが曲の印象を絵に描いて意見を出し合い、イメージを共有。一日の終わりに空を飛び回る主人公に成り切って体を動かしたり、気持ちの変化を「心情曲線(グラフ)」に表して作品への理解を深め、全体の音づくりに生かした。
真摯(しんし)に一曲に向き合った、日々の積み重ねが実っての最高賞。指導した小川暁美教諭も「各校がレベルを上げてくる中、よく練習の成果を発揮してくれた」とねぎらう。
同部門には、本県から山岸、黒沢尻北も出場し、両校とも最優秀賞に次ぐ優秀賞(3校)を受賞し、本県児童の活躍が光った。
全国大会の文部科学大臣賞選考会は来年1月28日にTBS放送センター(東京都)で音源審査が行われる予定。6部門の1位が、同3月2日に東京オペラシティコンサートホールで開かれる文部科学大臣賞授賞式で演奏する。
今後は東北大会の演奏の音源審査になるが、合唱部では今月14日の第74回盛岡市小学校連合音楽会(市教育研究会小学校音楽部会主催、トーサイクラシックホール岩手大ホール)、同25日の「わかたけコンサート2023」(同小など主催、市民文化ホール大ホール)で歌声を披露する。「聴く人の心に届く演奏を」とハーモニーを磨き上げている。
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