2023年
12月8日(金)

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岩手村田製作所 「せんせいロボット」に指令 盛岡市の羽場小 プログラミングの論理を学ぶ

2023-11-11

「せんせいロボット」(右)にさまざまな動きをさせる児童たち

 岩手村田製作所(盛岡市上飯岡、中川渉取締役工場長)は10日、盛岡市立羽場小(齋藤研一校長、児童145人)の5、6年生を対象に、体験型プログラミング教室「動け!!せんせいロボット」を開いた。児童たちが端末で命令を送ると、ロボットに扮(ふん)した社員がその通りに挙動。簡易的なプログラミングを体験し、楽しみながら論理的思考を学んだ。

 児童は数人ずつの班に分かれ、端末で「前に一歩進む」「右に90度回転する」などの命令を組み合わせた。命令を送信すると、スマートフォンが内部搭載された段ボール箱をかぶった社員「せんせいロボット」が、組み合わせた順番通りの動きをした。

 ロボットを決められた位置へ移動させる、箱を持ち上げさせるなどの課題に挑戦。命令を間違えると正反対の方向に歩いたり、何もない所で物をつかもうとしたりと、予期しない動作に。おかしな動きに笑いが起きながらも、どうすれば意図した動きになるか試行錯誤していた。後半は腕立て伏せなど、複雑な動きにも挑戦。必要な動きと順序を論理的に組み立てる訓練になっていた。

 高松颯星さん(6年)は「(移動させるのが)1マス分足りなくて壁に衝突した。一つ違うだけでも大きく変わってしまう。ロボットの仕組みを知ってみたい」と関心を深めていた。

 同教室は、ものづくりの楽しさや技術の魅力を伝え、プログラミング教育の導入として活用してもらおうと、村田製作所グループが2019年から開始。東北での開催は今回が初。社員がロボットに扮することで、親しみやすさを持ってもらえるよう工夫している。

 中川取締役工場長は「面白く遊びながら取り組んでもらい、基礎的な勉強に入っていくきっかけとなれば。自然科学を好きになって、将来ものづくりをしたいと思ってもらえたら。地域貢献の取り組みとして、来年も実施していきたい」と期待していた。



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