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- 歩いて健康増進を 滝沢市に「クアの道」 ビッグルーフ発着のコース 自治体主導は県内初
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2023-11-18
「クアの道」の認定を受けるコース上で心拍数を計る滝沢市健康づくり推進課の和川早苗課長
滝沢市が同市鵜飼の滝沢総合公園周辺に整備していたクアオルト健康ウオーキングコースが18日、日本クアオルト研究機構から専用コース「クアの道」の認定を受ける。自治体主導で整備したコースが「クアの道」認定を受けるのは、県内で初めて。市では専門ガイドの育成も進めており、新たな健康増進プログラムを提供する。
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クアオルト(Kurort)とはドイツ語で、クア(Kur)「治療・療養、保養のための滞在」とオルト(Ort)「場所・地域」という組み合わせた言葉で、「療養地」という意味を持つ。
ドイツのクアオルトで治療として利用されている、地形療法(戸外の運動療法)と冷気と風の活用(気候の要素)を組み合わせた「気候性地形療法」の手法を、日本の気候に適合させたウオーキングを「クアオルト健康ウオーキング」と呼んでいる。
クアオルト健康ウオーキングでは、斜面のあるコースを個人の体力に応じて歩く。
コースは安全かつ効果的な有酸素運動ができるよう設定されており、実施の際は指導者とともに、心拍数、血圧、体表面温度を測定しながら歩く。継続することで、メンタルヘルスの改善や免疫力の向上、生活習慣病や認知症、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防など、健康づくりに効果があるとされている。
滝沢市のクアの道は、ビッグルーフ滝沢を発着点とする約3・2㌔のコース。未舗装の土の道や傾斜による高低差もある。安全に歩けるよう、休憩ができる東屋や水場、トイレなども経由する。順路や、心拍数計測ポイントなどを示す看板も設けた。
市ではコースを利用したイベントを開催するほか、専門ガイドの育成を進める方針。武田哲市長は10日の会見で、「自然をしっかり感じながら歩き、健康になってほしい」と利用を呼び掛けた。
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