2024年
2月25日(日)

全文を読む

人生に寄り添う木彫り あすまで初めての作品展 滝沢市の佐藤京子さん 「LOSS IS MORE」で

2023-12-05

 「LOSS IS MORE」で初めての木彫作品展を開いている佐藤京子さん

 滝沢市室小路の佐藤京子さん(70)は、初めての木彫作品展「美しい木彫りの世界」を盛岡市青山2の24の9のドライフラワー&カフェ「LOSS IS MORE(ロスイズモア)」で開いている。県産のホオノキを素材にしたレリーフ、小物など約30点を展示し、訪れた人の目を楽しませている。6日まで。

 佐藤さんは1996年から、木彫講師の高橋則子さんに師事。義父母の介護や義姉の闘病を支えて約10年間のブランクはあったものの、時間を見つけて小物を作り、家の中に作品を飾るなど、生活の中にいつも木彫があった。

 カサブランカの花と女性をモチーフにした優美なレリーフ「花の妖精」は、高橋さんの教室を卒業する際に制作し、準師範に認めてもらった思い入れのある作品。亡くなった愛犬をモチーフにしたレリーフ、新たに木を組み合わせて作り直したブドウの柄のワインラックなど、新旧取り交ぜて展示した。

 作品は、ホオノキなどの板に絵柄を写して彫り、墨汁やベンガラなどで表面を仕上げて色の変化を出した。木は年数がたつと、光沢が出てくる。「(師の高橋さんに)木彫は10年後、20年後が見頃だよと言われた。楽しんでもらえればうれしい」と話す。

 佐藤さんは、青森市生まれ。子どもの頃からリンゴの木の枝を削って刀を作り、近所の男の子とチャンバラごっこをしていた。「いま思えばそのころから木彫りが好きだった」と振り返る。


「花の妖精」

 21歳のとき、盛岡市内でレストランの仕事をしていた姉夫婦を頼って移り住み、縁あって結婚。40歳代のころ、知人の紹介で高橋さんの木彫教室に通い始める。家族の介護が中心になった時期も、皆が寝静まった後に小さなブローチを彫ることもあった。

 木彫は、髪の毛や服のドレープなど、硬い木で柔らかさを表現するところが難しい。制作に数カ月~1年以上かかる作品もあるが、「すぐに答えが出ないのが木彫の面白いところ」という。

 本作品展は、「LOSS IS MORE」の雰囲気に引かれた佐藤さんが、自作を展示できないかとスタッフに相談し、同店を7月にオープンした田村フローリストの田村正道社長の快諾を得て実現した。ドライフラワーが並ぶ店内に、同じく自然素材の木彫が調和。「作品展は、これまで頑張ってきたごほうびのようなもの」と喜ぶ。

 2年ほど前から新たにトールペイントを始め、現在はテーブルの木彫にも取り組む。書の詩人、相田みつをの言葉「一生勉強 一生青春」が好きと言い、「これからもいろんなことに挑戦していきたい」とほほ笑む。

 午前10時から午後6時。電話019―656―8773。



前の画面に戻る

過去のトピックス