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七ツ森の木が変身 おりつめ木工作品展 雫石町観光物産セン 虫害防除のアカマツ活用

2020-02-09

ハンガーラック「木でつくった樹」など、思い入れのある作品を紹介する和山忠吉さん(左)と妻の千枝さん

 「木」が変身?~おりつめ木工作品展が8日から、雫石町の同町観光物産センター(雫石銀河ステーション1階)で始まった。雫石観光協会(松原久美理事長)の主催。松くい虫の被害防止のため伐採された町産アカマツ材のハンガーラックなど自然との共生を意識した愛情あふれる作品を展示販売している。おりつめ木工代表の和山忠吉さん(61)は「地元の森林環境の保全や木のライフサイクルに合わせた作品づくりも大切な仕事」と思いを込める。

 アカマツ材のハンガーラックは「木でつくった樹」。真っすぐ伸びた幹と、実がなったり、小鳥やリスがたわむれたりする楽しい枝をイメージした。子どもが帽子やランドセルを掛けるのにちょうどいいサイズ。健やかな成長を願って5月の節句に用いるカシワの葉などもモチーフに取り入れた。

 価格は税抜きで約3~5万円。個別注文にも応じる。会場ではラックの他、椅子やテーブルなどの作品も展示している。

 松くい虫被害は、アカマツの内部にマツノザイセンチュウが入ることによって徐々に枯れていく病気。昆虫のマツノマダラカミキリによって媒介され、周辺にも被害が拡大しやすい。雫石町内でも2013年に初めて被害を確認。国道46号沿いにある七ツ森町有林でも16年に被害が分かり、昨年までに約4700立方㍍を切り倒した。


松くい虫の被害防止のため、中腹までアカマツが伐採された生森山


 低い七つの山が連なる七ツ森は宮沢賢治作品にも登場し町内外の人に広く親しまれている。中でも生森(おおもり)山は、山頂に延びる送電線と山頂の展望台に続く町道が交差して、山に十字を刻んだように見えることでも有名だった。特徴的な景観が歌手の奥田民生さんのアルバムジャケットに採用されたこともあるが、被害予防のため、中腹まで伐採せざるを得なかった。

 同町御明神に工房を構える和山さんが事情を知り「伐採された地元木材を生かしたい」と町に交渉。一部を手に入れて木工作品としてよみがえらせた。

 アカマツは杉材よりも固く丈夫、木目も明るく美しい。「長い歴史を刻んできた木。変身させ『第2の人生』ともいうべき命を与えたい」と和山さん。「木も喜び、使う人も笑顔になるような作品を作っていきたい」と意欲を燃やす。妻の千枝さん(58)も「孫の入学祝いに、と注文してくれたお客さまもいた。カラフルで、これまでとは一味違う作品を楽しんでほしい」と話した。

 作品展は16日まで。午前10時から午後4時まで。問い合わせは雫石町観光物産センター(電話019―692―5900)、おりつめ木工(雫石町御明神、電話019―692―6220)へ。



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