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より安全な除菌スプレー開発 ジェ・スク 次亜塩素酸水より効果大 小型ボトルで携帯に便利 極小気泡作る特許活用 世界市場もターゲット

2020-06-24

携帯に便利でかわいらしいパッケージの「スパークロル」

 八幡平市平笠の機械器具製造業ジェ・スク(瀬川純市郎社長、資本金1千万円)が今月から、ナノサイズの気泡を作る自社の特許技術を用いて開発した、一般的な次亜塩素酸水より除菌効果が高く、安全で保存が効く除菌水の携帯スプレーの発売を始めた。商品名は「スパークロル」(60㍉㍑、税別900円)。生成方法を特許出願中で、海外のバイヤー向けEC(電子商取引)サイトなどに出品し、ウイルス対策に敏感になっている世界各国に市場を広げる。

 除菌用に使われる一般的な次亜塩素酸(HOCL)水は、次亜塩素ナトリウム(Na)を含む水道水などを電気分解して作る。水に戻る性質があるため、容器に封入後1~5日しか効果が続かないのが欠点だった。

 同社開発の次亜塩素酸水は、次亜塩素Naを加えた岩手山の伏流水に、特許技術で発生させた100ナノ㍍以下の微細な気泡「ウルトラファインバブル」を加えたもの。次亜塩素Naと炭酸が結合することでHOCLが増し、殺菌力を示す「酸化還元電位」(ORP)の値が、一般的な次亜塩素酸水より3倍高い。また、液中に気泡をとどめる技術によって、効果が容器封入後4カ月間も続く。

 さらに、従来品では残留塩素が1㍑当たり約1㍉㌘含まれるが、同製品は0・2㍉㌘のみ。水道水に含まれている量と同等で、肌への負担が少なく、安全とされる。

 容器は持ち運びしやすい小型のボトルで、気になる箇所にシュッシュッと吹き掛けられる。新型コロナの感染拡大の影響で高騰している容器の価格が下がったら、そのぶん販売価格を下げる。


本社で始めた量り売りの利用を薦める瀬川社長


 ウイルス対策を進める世界各国に販売を広げる計画で、現在はジェトロ(日本貿易振興機構)のジャパンモール事業を活用し、海外の主要ECサイトに売り込み中。早ければ7月に掲載される。8月ごろには、ネット通販大手アマゾンにも出品する予定。

 完成直後の5月には新型コロナで除菌スプレーが不足する県内の小学校や介護福祉施設、病院などに約500本を寄付した。

 同社ホームページ(https://jesc.info)の「お問い合わせ」から購入の申し込みができるが、地域住民に気軽に利用してほしいと16日からは、本社(八幡平市平笠24の1の78)で量り売り(1㍑1300円)も始めた。

 瀬川社長(37)は「新型コロナウイルスへの効果は不明確のままだが、次亜塩素水はインフルエンザやノロウイルスなど、ほぼ全ての菌やウイルスを分解・除去すると立証されている。その除菌と保存の機能を高め、体に優しい成分に仕上げた当社製品を活用し、ウイルスから身を守ってほしい」と勧めた。

 同社は100ナノ㍍以下の気泡を水中に作り、とどめる技術を搭載した「高濃度炭酸水素イオン水製造装置」で、2018年度に東北地方発明表彰(発明協会主催)の「中小企業長官賞」を受賞した。血流障害の治癒に効果が高いと世界各国に輸出されている。



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