2021年
5月10日(月)

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革でも布でもない・・・不思議 盛岡の淺田悦輝さん 新ブランド「B385」立ち上げ 新感覚のバッグ発信 自転車のチューブが素材

2021-05-03

自転車のチューブから生まれたオリジナルバッグを紹介する「B385」の淺田悦輝さん

 「岩手発のメード・イン・ジャパンを作りたい」。盛岡市の淺田悦輝さん(43)は、新ブランド「B385(ビ―・サンハチゴ)」を立ち上げ、自転車のチューブを素材にした新感覚のバッグを発信している。国内外でフラワーデザイナーとして活動した淺田さんは「東京だけがステータスではない。地方から発信する面白さ、格好良さが伝えられれば」と話す。

 黒をベースにしたオリジナル商品のパターンは約10種類。一見して素材は分からないが、ビジネスシーンやアウトドアにも合うシンプルで実用的なデザインと、革でも布でもない素材を手にした時の「これは何だろう」という面白さがある。

 コンセプトは「触れたことのない無機質とアート」。すべての商品は、1本の新品のチューブを裁断するところから始まり、においを飛ばすために洗いにかけて乾燥させた後、一つ一つをつなぎ合わせて一枚のベース(生地)に仕立てる。縫い合わせた縦線にクロスするように施したキルティングのデザイン(意匠登録申請中)が特徴的だ。

 「物があふれている時代。誰も見たことがないものを、新しい素材で生み出したい」。2人体制で盛岡市本宮の工房で制作しているが、ベース作りも縫製も手探りだった。

 最初は中古のチューブから試し、商品として一定化するまでは試行錯誤を繰り返した。3月からインターネットなどで本格的な販売を開始した。

 淺田さんは宮古市出身。世界60カ国を旅行し、中国・上海に滞在していた2011年には、上海で開かれた世界水泳選手権の表彰式の花束にデザインが採用された。

 フラワーデザイナーとして活躍し、花の魅力も味わったが、いろいろな素材で表現していく芸術家たちに海外生活で出会い、アートへの関心が高まっていった。

 2年ほど前に帰国してから勤めていた生花店を退職し、「自分の経験、知識などを生まれ育った岩手から発信できれば」と自身のブランドを立ち上げることを決意。「385(みやこ)」に郷里への思いを込めた。

 「多くの人が思いを形にすること、起業することのハードルは高いと感じているが、特にも若い人には挑戦する気持ちは持っていてほしい。盛岡・岩手に面白いものを作る人が増えることで、アート好きが集まる地になれば」と夢を描く。

 商品は、コインケースなど小物が4千円台から、トートバッグは大きさにより2万円台から。「B385」ホームページにも掲載している。問い合わせはメール「tude@b385r.com」で。



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