| 6 赤松杯 |
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「先週の新緑賞にはまいったね。有力馬がみなつぶれて万馬券さ」。ノッポのおしげ。「短距離レースを参考にして長距離レースの予想はできるが、長距離レースの結果から短距離レースを当てるのは難しい」とブン屋のカズさん。新緑賞1400メートル戦の万馬券の原因を説明する。
「赤松杯」は1900メートルの長距離戦。データが参考になるはず。CナノテクノロジーとGチュードサンデーの4歳勢対初戦の平場を制したEカシマハヤトとBメイセイユウシャの古馬勢との対決。4歳勢優位とみるがどうだろう。
この4頭のボックス買いなら鉄板だがのレースだが、岩手競馬の将来のためにも4歳2騎のワンツーに期待してみる。
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| 5 大屋梅特別 |
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桜が満開だ。店の花見会を開くことにした。「桜の木の下には死体が埋まっているのさ。だからこんなにも美しいんだ」。詩人気取りのおしげ。「そんなことより当たり馬券で花を咲かせてほしいわ」とクーちゃん。
「忘れられないの〜」。おしげが昔はやった歌を歌う。「何が?」「マルブツシーズの勝ちっぷり」。前走のマルブツシーズは強かった。向こう正面最後方から一気にまくり、直線馬群を切り捨てた。
「大屋梅特別」。「怖いのはCマルブツシーズの二走ボケだな」とブン屋のカズさん。「大坪が追いまくってボケる暇など与えやしないさ」とおしげ。
相手は正攻法の競馬をするGカナンニシキだが、Fノーストライ、Bエナジーシャンハイまで押さえる。若きエース大坪の騎乗に注目だ。
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| 4 日高賞 |
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「日高賞」は3歳牝馬の重賞レース。順当なら前哨戦の「菜の花賞」の勝ち馬からということになる。牝馬のことならあねごのクーちゃんに聞け。「パドックに気をつけて。春は馬たちの恋の季節。しっぽを振っている牝馬に手を出しちゃだめよ」。
「いやいやのそぶりなのかい?」とのっぽのおしげ。「それは恋のあかし、発情期なの。女は恋に落ちたら走れないわ」。まだまだ恋に焦がれるクーちゃんだ。
菜の花賞の勝ち馬BサイモンピュアーとHトキノシャトーの一騎討ちが濃厚だが、一発を狙うなら@ブレークレアの逃げ残りと家全Dヴィトラーの巻き返しか。
春のデリケートな牝馬たち。本命馬がしっぽ振り振りだったらご用心。それは波乱の前兆。恋に落ちた牝馬には手を出さないように。
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| 3 新緑賞 |
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店に入って来るなり内装屋のマサ坊がぶちまけた。「オレの商売はもうおしまいだね。公共事業費を3割も削減する公約を掲げた候補が知事に当選するんだもの」。「それじゃ選挙には行かなかったのかい」とノッポのおしげ。「行ったよ。どちらに入れても景気は良くなりそうもないから、大きく『不信任』と書いてきたよ」。
「新緑賞」。準オープン馬が走り慣れない水沢の小回り1400メートル戦で競う難解な一戦。「前回、万馬券を演出したEメイセイコンダクタにかける」とマサ坊。Bアドマイヤゴッド、Dマルケイソニックの3つどもえ。われらが味方の万馬券馬が、マサ坊の信任を得て再選に成功したなら「われながらよくとった」と景気よく乾杯しよう。
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| 2 まんさく賞 |
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ブン屋のカズさんは万馬券狙い。開幕週は3日間で馬単4本、馬複3本、ワイド1本の万馬券が出た。春競馬は荒れる。カウンターの向こうでカズさんが「とったよ」と笑う。「開幕1本目は外したけれども2日目と3日目に1本ずつ当てた」。面目躍如だ。
カズさんには馬券哲学があって「当たり前の馬券はとっても面白くない。競馬は万馬券さ」とうそぶく。けれども調子が狂うと20連敗、30連敗はざら。さすがに気が滅入るらしい。
「まんさく賞」。大物転入馬イナリコンコルドが岩手のつわものとどこまで戦えるか焦点の一戦だ。カズさんは「3強で固い」と言う。ならばどこから?「8Rのミチノヴィーナスが面白い。@からDGIKと薄く流す」。開幕奪取のカズさんにかけてみる?
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| 1 はまゆり賞 |
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店のカウンター席に座ると「やっと始まったわね」とあねごのクーちゃんが笑った。岩手競馬開幕。「やっと会えるのよ」。「イサオならいないよ」とノッポのおしげ。クーちゃんは岩手競馬は「イサオ」、中央競馬は「ユタカ」からしか馬券を買わない。そのイサオがいないのだからクーちゃんは顔を曇らせる。
「はまゆり賞はヤセ馬からさ。仕上がりが早いからね」とおしげ。「ショーナンシャトーとミナミノサニーオー。この2頭だよ」。「フェルマータが400キロ台よ」とクーちゃん。「この3頭のボックス買いだな。春はダイエットに成功した馬が勝つ」とおしげ。
「その一言が波乱を呼ぶわよ」。クーちゃんは、じっとにらんだ。
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