好評連載 「岩手の馬に乾杯」バックナンバー

岩手の馬に乾杯(2003シーズン) 8月                              (中村 守)
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 28 すずらん賞
 

 「無敗対決の一騎打ちを期待していただけに、カシマハヤトの出走取り消しは、ホント残念だな」。ブン屋のカズさん。

 カシマハヤトはすずらん賞の出走を目指した調教中に球節炎を発症。やむなく回避となった。「マーキュリーカップに続き、2戦連続のドタキャンだものな」。ため息をつく。「目標は南部杯。なんとか万全の状態で出走にこぎつけてほしいね」。

 Dゴールドレッグ。今季C級からスタート。破竹の8連勝で、とうとうオープンに登り詰めた。

 トニージェントがみちのく大賞典で不可解な敗北。カシマハヤトが故障した今、岩手競馬を支えるのはもうこの馬しかいない。相手は@フリーウエイハート。「カシマハヤトの代わりにゴールドレッグの圧勝劇に期待しよう」。

  

 27 ひまわり賞
 

 「英雄のいない時代は不幸だが、英雄を必要とする時代はもっと不幸だ」。ノッポのおしげが真顔でつぶやいた。「だれのセリフだい」。ブン屋のカズさん。「ブレヒト。タイムス紙のきょうの言葉からさ。いまの世相にピッタリだ。岩手競馬にもね」。

 競馬は世相を映しだすという。時代は若き英雄の出現を待ち望んでいる。ひまわり賞。3歳牝馬オークス。「英雄がいないのなら女傑でもかまわない」。おしげ。「岩手の女傑を待望しているのだから、遠征馬には勝たせたくないね」。

 「ベルノネが優勝すれば東北優駿とで2冠達成。女傑誕生だね」。カズさん。BベルノネからC、D、Aに流す。「ベルノネは最低人気で東北優駿を勝った奇跡の馬。今夜きっと、盛岡に奇跡がおこり、新しい英雄が誕生するよ」。

 

 26 みちのく大賞典

 

 「敗れはしたけどマーキュリーカップのトニージェントは大健闘だったね」。ノッポのおしげ。結果はJRAのディーエスサンダーが優勝。トニージェントは4着に終わった。

 トニージェントが4コーナーで外をまわり、先頭に並びかけるシーンがターフビジョンに映し出されると、スタンドがどよめいた。「村上!トニージェント!忍!」。そんな絶叫的な声援が巻き起こった。直線力尽きたが地方馬最先着。地方最強を証明した。

 「素晴しいレースだった。JRA相手に全力で勝ちに行った。壁は厚かったけどね。感動したよ」。

 みちのく大賞典。「トニージェントが負けるはずがない」とおしげ。Gトニージェントから馬単。Fマキバスナイパー、Cシンコウシーザーに流す。「大丈夫。岩手のトニージェントは地方最強馬さ!」。

 

 25 オパールカップ
 

 看護士のカッチョが店にやって来た。お盆休みでオーロパークに遊びに行くつもりだという。

 「オパールカップの推奨馬は何番だい?」。カッチョ。「芝の1700メートル戦。波乱含みのレースだよ」。ブン屋のカズさん。「芝のレースは荒れる」が定説。

 「同じ条件のトライアルレース、ガーベラ賞を勝った@オールギャランテーから流すのが無難だな」。

 オパールカップの優勝馬には今年からJRA菊花賞トライアルレースへの出走権が与えられる。

 「その先の菊花賞までを視野に入れると、Hダンストンブルームしかない。距離は長い方がいいからね。1700メートルでは距離が短かすぎるから、早めに勝負に出て追いまくるよ」。

 「ホントかい?」とカッチョ。「岩手から菊花賞に出走する夢にひとつ乗ってみるか」。

 24 クラスターカップ
 

 「タケの神業がまた見れるぞ」。ブン屋のカズさん。ベストスプリンター決定戦クラスターカップにJスターキングマンで参戦する。「もちろん本命だよ」。「アンカツも来るぞ」。ノッポのおしげ。Aディバインシルバーとコンビを組む。

 JRAの看板騎手2人が来盛。地方騎手もイサオがLトーヨーデヘア、小林がJRAの@エイシンラグランジ。2千勝騎手向山が笠松のKシャンハイダロンに騎乗する。「関東の石崎と的場が参戦したらホント、ジョッキーの日本一決定戦になるね」とおしげ。

 馬券は?「JRA5頭@、A、H、J、Mで仕方がない」。カズさん。「それよりスタートの瞬間、位置取り、追い比べ。見どころ十分さ。レースを楽しもう」。さあ!日本一の騎手たちの腕比べに声援を送りに行こう。

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