2004年 5月 3日 (月)       

■ 出合いで開く感性 ででむし油彩展

 盛岡市神明町の福祉作業所・ででむし夢工房(法領田敏子代表)の知的障害者らが描いた油彩画を紹介する「ででむし油彩展」が4日から同10日まで同市中ノ橋通1丁目のプラザおでって2階ギャラリーで開かれる。同工房で油彩と出合った知的障害者14人が5年間にわたって創作した作品30点を紹介。大胆な構図、独創的な色使いで、一人ひとりの思いを表現した作品からは、豊かな感性がうかがえる。指導に当たった画家の橋場あやさんは「知的障害者の作品という点を除いても見応えがある。非常にユニークで素晴らしい展覧会になるはず」と話している。

「描いているうちに、だんだん楽しくなってきた」という三島弘太郎さん。作品は「砂嵐し」。下田晋太郎さんの作品は大好きなお姉さんがモデル
【写真】「描いているうちに、だんだん楽しくなってきた」という三島弘太郎さん。作品は「砂嵐し」。下田晋太郎さんの作品は大好きなお姉さんがモデル

 ででむし夢工房では、知的障害を持つ青年たちの生きがいとして、96年の開所当時から木工や絵画などの創作活動に取り組んでいる。作品の評価は高く、98年から毎年、開かれている「いわて・きらら・アートコレクション」でも多数の入賞を果たしてきた。

 油彩画の本格的な取り組みは5年ほど前から。月1回、キャンバスに向かう時間を設け、各自のペースで筆を走らせている。筆遣いも絵の具の選び方も自由。描く早さも、取り組む作品の大きさも違うが、お仕着せではない、個性豊かな作品が次々と生まれているという。これまでの活動のまとめとして、油彩画に絞った初の展覧会を開くことにした。

 下田晋太郎さん(23)は、鮮やかなブルーをバックに、大好きなボランティアのお姉さんの顔を大きく描いた。

海の中の竜宮城をテーマに、さまざまな魚や人が集まるユニークな作品も手掛けた。

 三島弘太郎さん(25)の「砂嵐し」は、テレビの放送終了後に流れる画面からイメージを膨らませた作品。黄色や淡い水色の濃淡の中に、ブルーの点描。金色の粉も素材に利用し、流れる風のような不思議な雰囲気をつくり出している。

 「ほとんどの作品が明るく、元気な印象。何の意図も持たず、持っているものをストレートに出しているせいか、作品から潔さを感じる。その点ではわれわれも学ばなければ」と橋場さん。法領田さんは「ぜひ、多くの人に足を運んでもらいたい」と呼び掛けていた。

 油彩展の開催時間は

午前10時から午後6時まで。最終日は午後5時まで。問い合わせは、ででむし夢工房(電話653−3698)。


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