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| 【写真】津軽三味線全日本金木大会で3連覇を果たした黒澤博幸さん |
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滝沢村巣子の津軽三味線奏者、黒澤博幸さん(31)が4、5日に開かれた津軽三味線全日本金木大会(金木町主催)最高クラスの個人・一般の部で優勝に当たる仁太坊賞を受賞し、前人未踏の3年連続優勝を果たした。2連覇を最後に大会出場は止めようと思ったが、周囲の勧めもあって挑んだ黒澤さん。1年間、重圧と戦い大会では考えられないアクシデントに遭いながらの優勝。大会で歴史をつくり、出場して良かったと今、素直に思う。大会出場はこれが最後。弟子の指導に加えこれからは一演奏家としての演奏活動に一層力を入れ「津軽三味線を世の中にもっと広げていきたい」と目標を語る。
大会は毎年、行われている。全国大会は東京や同じ青森県の弘前市などでも行われているが、黒澤さんは「金木は津軽三味線発祥の地で特別なもの」と、唯一継続して出場してきた大会だ。おととし、最高クラスで念願の初優勝を果たし、昨年2連覇した。
「自分としては2連覇したので、出場は止めるつもりだった。3連覇した人はいないからと勧められるうちにチャレンジしてみようと決めた」。今回も黒澤さんが出場した部はエントリー37人の半分ほどをプロが占める。過去、上妻宏光や吉田兄弟の弟健一らが出場し優勝している。黒澤さんの優勝前は健一ら4人が2連覇で続いていたが、3連覇は出ていなかった。
黒澤さんは「1回目の優勝のときはただ頑張ってラッキーだと思い、2回目はそれなりのプレッシャーはあっても落ちたら落ちたでいい」ぐらいの気持ちだった。今回は「プレッシャーがきつく1年間苦しんだ。会う人に次は3連覇だねと言われたのもあるが、三味線で食べているので優勝できなくて出場を止めるというわけにはいかなかった」と話す。
出場者は津軽の民謡を入れたオリジナル曲を演奏する。今回もオリジナリティーを持った自作曲を用意し出場した黒澤さんを待っていたのは「普通では考えられない初めてのアクシデント」だった。
出番5分前。チューニングしていた三味線の糸巻きが折れた。「普段持って歩かないが、たまたま持っていたスペアの糸巻きを急いで付け替えて」舞台に挙がった。演奏の途中、スピーカーの音が突然切れ、それを境にスピーカーから流れる音質が変わった。「革が裂けたのかなと思った」が弾き続けた。作った通りに弾けたが、観客らにどんな音色で届いたのか心配だった。
優勝者を選ぶ10人に残った。「自分でも良かったかどうか分からないまま」10位から名前が呼ばれていく。黒澤さんが呼ばれたのは最後。優勝だった。
黒澤さんは「弟子たちが、すぐ近くに上がってきているので早く最高賞を取らせたい」と気持ちを切り替える。県内6カ所で26人の弟子を指導している師匠が一つの顔だ。
もう一つの顔はプロ演奏家。7歳から民謡伴奏の三味線を習い始め、17歳から独学で津軽三味線に取り組んできた。実力を備え、木下伸一、上妻宏光、吉田兄弟らとツアーし、最近は他の音楽ジャンルの演奏家とユニットを組み意欲的な表現を見せている。
姫神の最新作に参加したほか、姫神のツアーが4月から始まっている。元オフコースの大間ジロー(ドラムス)、大沢しのぶ(和太鼓)とのユニット「天・地・人」の活動も並行。月末には高橋竹山最後の内弟子高橋竹重らとともに沖縄で、地元の三線と競演する。「ユニット関係の仕事が好きだ」と現在の活動を語る。
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