2004年 5月 10日 (月)       

■ 〈経済〉新産業創出を ナノテク事業でコンソーシアム調査

 県商工会連合会県央広域指導センター(菅野正孝所長)は04年度ナノテクノロジー事業で、コンソーシアム(共同研究)事業の実現可能性調査を開始し、新産業創出に向けた製造業振興に取り組む。


 同事業は03年の小規模企業広域活性化事業に位置付けられた新事業。県央地区の製造業者が、中国製造業の台頭や県内の相次ぐ大規模誘致企業の撤退などで経営的に厳しい状況にあるとみて、同地区の製造業を対象に経営課題調査を実施した。

 その結果、自社の今後の方向性を「現状維持」とせざるを得ないほど経営マインドが冷え込んでいる状況が浮き彫りになった。同センターでは今後の対策として地域企業の自立、企業間・産学連携によるネットワークの構築が急務と判断し、支援策として同事業を計画した。

 03年度はナノテクノロジー研究委員会(委員長=福勢慶昭ラピアス電機社長)を立ち上げ、ナノテクノロジー導入による新素材開発の調査研究や、地域企業の自立、企業間・産学連携によるネットワークの構築に向けて活動してきた。

 福勢委員長は「ナノテクノロジーでは先進地の兵庫県立先端科学技術支援センターを視察した。研究会も立ち上げ県内28社が参加した。共同研究事業に参画している企業の連携が図られた。製造業関係者にナノテクノロジーの啓蒙もできた。04年度は、ビジネスにつなける展開をしたい」と言う。

 04年度は、さらに参加企業者を増加させ、素材、技術、製品化の三つにグループ化して調査研究を深め、コンソーシアム事業の可能性を探る。

 西澤潤一県立大学学長が関与するテラヘルツ波の事業連携の可能性に取り組む予定。テラヘルツ波は電波と光波の持つ特徴を併せ持つ。次世代の超高速光通信として期待されており、環境や医療などに応用が予想されている。

 同センター指導部の高橋君雄部長(中小企業診断士)は「まだ未定な部分もあるが岩手県地域連携センターとの連携は必要。県では21世紀型の新産業先進県を目指しており、同事業の実現でそれに寄与できれば」と期待を寄せる。

 04年度はテクノブレーンネットワークを設置し、ナノテクノロジー関連の技術に詳しいエキスパートを募る予定。

 高橋部長は「6月に開催する委員会で決まる。岩手県は農業県であり、バイオ分野が有望。いずれ事業化を勧めて新産業として成功すれば雇用拡大にもなる」と話す。


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