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盛岡市青山4丁目の知的障害者授産施設盛岡杉生園(工藤雅夫施設長)は今年度、使用済みの食用油からディーゼル車の燃料を取り出す省エネ・環境事業を開始した。県内初の事業で、リサイクルシステム「EOSYS−50」を導入し、食用油を回収してバイオディーゼルに転用している。岩手運輸支局に施設のワゴン車を廃食油燃料車として届け出て回収作業などに活用している。ガソリンスタンドで購入するより1リットル5円安い燃料で、排気ガスに窒素酸化物が少ない。これまで困難だった環境対策とコスト削減を両立させた。盛岡杉生園を運営する社会福祉法人自立更生会(細川光正理事長)は、リサイクルされた燃料を市のごみ収集車や福祉施設で活用してもらいたいと望んでいる。
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【写真】食用油からバイオディーゼルの油を生産する盛岡杉生園のシステム
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盛岡杉生園が導入したのは東京のセベックが開発したレンタルシステム。てんぷらやフライなどで使用した食用油を日量100リットル処理できる。使用済みの食用油を投入して温め、メタノールを混ぜて反応させ、不純物をろ過し、水と油に分離して有効な成分を活用する。
国内では約40万トンの食用油が消費され、半分の20万トンはごみに出されて一部は水に流されている。国の後押しでバイオディーゼル(食用廃油リサイクル燃料)として活用するシステムが開発され、全国の福祉施設に導入が進んでいる。
バイオディーゼルの特長として▽軽油と比較して3分の1に黒煙が軽減▽排ガスに硫黄酸化物をほとんど含まない▽ディーゼル車の燃費と走行性は軽油と同等▽CO2削減−などの特長がある。施設のワゴン車は走りに遜色(そんしょく)はなく、排気ガスもクリーンという。食用油は1リットル50銭で回収するよう協力を願っている。
自立更生会の細川理事長は「3年ほど前に県と市の環境イベントがあり、秋田の人がバイオディーゼルの実演をした。そのときはかなり高いシステムだったが、セベックという会社が誰でもやれる機械を作ったので、導入することにした」ときっかけを明かす。
工藤施設長は「施設の利用者には朝礼でバイオディーゼルという言葉を説明し、聞き慣れない言葉だが、軽油の代替品として活用できると教えた」と話す。
福祉向上のため職員たちが取り組んでいる。現場でシステムを運用している菊地満指導員は「化石燃料ではなくもともと地上にあった物を循環させるゼロカウントの仕組みを広めたい」と張り切る。
細川理事長は「今、油を廃棄している人は1缶800円から900円かけて処分している。お金をかけて捨てているのはもったいない。わたしたちが処分して障害者のために役立ち、岩手の環境保全に寄与できるなら、事業として取り組むべき」と事業の意義を強調する。
コミュニティービジネスや地域通貨の事業に発展させる可能性も考えている。
問い合わせは盛岡杉生園(電話019−648−3121)まで。
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