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【写真】 民事再生法手続き申し立てが明らかになったつなぎリゾート・ホテル紫苑(2日午後)
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高弥建設傘下でホテル紫苑を経営するつなぎリゾート(盛岡市繋、菊川利一社長、従業員約80人)は盛岡地裁に民事再生法開始を申し立て、2日、保全処分が下された。負債総額は54億8600万円、うち金融債務は45億700万円を占めている。債権者は金融関係を中心に20数社ある。同社は多額の長期借入金の完済が困難な債務超過に陥ったと判断し、先月下旬に同社の売掛金を債権回収業者が差し押さえるなどしたため、法的手続きに踏み切ったと説明している。今後は秋ごろをめどに営業譲渡を行ってホテルを存続させ、会社そのものは破産手続きに移行して消滅させる。申し立て代理人は吉田杉明弁護士(東京都千代田区、電話03−0332−1547)。
吉田弁護士によると、債権者になっている県外の金融機関1社が債権回収業者(本社・東京)に債権を譲渡したことが民事再生法の申し立てに踏み切った要因になったという。
回収業者は債権を回収するために仮差し押さえの申し立てをして、先月20日に発令された。これにより同21日以降、つなぎリゾートの旅行代理店や信販会社計18社に対する売掛金3500万円が仮差し押さえされた。
同社に28日付でこの通知が届き「売掛金などの仮差し押さえが相次ぐ懸念があり、代理店や仕入れ業者に不安をかけないため」(同弁護士)として、同日盛岡地裁へ再生手続き開始を申し立てたという。2日に保全命令と仮差し押さえ中止の決定が出た。
東京商工リサーチ盛岡支店によると、同社は1988年(昭和63年)に県内大手のマンション・デベロッパーと高弥建設の共同出資で設立。総工費80億円を投じてホテルを建設。99年に高弥が株式90%を保有して傘下に収めた。
その後償却負担から資本欠損が続いたが、02年4月に高弥本体が民事再生法適用申請したことで急激な信用不安を招いた。売上高は95年6月期に25億円を計上したが、今期は15億2600万円、当期損失5千万円まで減少していた。
負債は施設建設時の長期借入金がほとんどを占め、納入業者など取引先への未払いは一切ないという。経営自体は黒字と説明している。金融機関以外の一般債務者は、既に民事再生法の適用を受けている高弥建設や固定資産税など。
今後は同地裁からの指導を踏まえ、7月中〜下旬までに営業譲渡の方向性を明らかにし、9月までに譲渡を完了させたい考え。譲渡されれば、つなぎリゾートは民事再生法から破産申請に移行し会社を整理する。
高弥建設の民事再生法で認可された再生計画には、同社観光ホテル部門の紫苑と花巻の「わたり温泉」の子会社2社を営業譲渡などで早期に切り離すとする内容が盛り込まれていた。わたり温泉は今年冬に見通しが立ったが、紫苑は足踏み状態だった。
吉田弁護士は譲渡先について「1社に限定されてはいないが条件面で絞り込まれている。一般論として金額が高いところに飛びつくのではなく、つなぎ温泉全体で必要以上の競争にならず、従業員に不安をかけず、快く受け入れてもらえるような会社をと考えている」と説明した。
ホテル紫苑では、2日も平常通り営業が行われた。団体客も10団体ほどあった。保全命令が出た午後2時半、菊川社長が従業員を集めて事情を説明した。同社長はその後仕入れ業者へ説明に回った。「客や取引相手へ動揺、迷惑がかからないのを前提にして行動している」と話している。
つなぎ温泉観光協会(会長・佐藤義正ホテル大観社長)は「民事再生法を申し立てたこと自体を報道されることが、繋温泉全体のイメージ低下にならないか心配している」と動揺を隠さない。
「法的手続きで再建してもらい営業は変わりなく行われることを伝えてもらい、安心してお客に来てもらえるよう、われわれも対応したい」と動向を見守る考え。
■会社側の説明書
再生手続申立経緯等について
弊社は平成16年5月28日付けで、盛岡地方裁判所に対し、再生手続開始の申立(平成16年(再)第5号)を行い、同年6月2日付けで、弁済禁止等を内容とする保全処分の決定を頂きました。
弊社は、昭和63年の設立、平成2年の営業開始以来、皆様方の温かいご支援の下に、業務を展開してまいりました。しかしながら、近年、国内観光業界の冷え込みが一層増し、借入金の返済が当初の見込みを大幅に下回り、債務超過となるに至り、経済不況による国内旅行者の大幅な減少、更に金融情勢の急激な変化等により、今後当分収入の飛躍は見込めず、日常の業務に支障はないものの長期借入金の返済は困難な状況が数年続いておりました。
今後は、債権者からの保全手続が相次いでなされる可能性があり、このまま、現状を放置すればホテル紫苑のお客様、更には債権者の皆様に対し多大な御迷惑をお掛けすることは必至でありましたので、事業の継続のためやむを得ず、再生手続の申立をなし、裁判所の行う再生手続の下でホテル紫苑の再生を図ることにした次第であります。幸い、現在営業譲渡の交渉の詰めに入っており、裁判所の指導のもと、円滑に営業譲渡をなしうる見込みであります。
弊社らとしましては、営業譲渡をするとともに残余財産を債権者の皆様に弁済することで、再生手続を進める予定です。今後は債権者の皆様の御協力と盛岡地方裁判所の監督の下に通常通り業務を行い、再生手続を進めることで、皆様にお掛けする御迷惑を最少限度にとどめる所存でございます。
かかる事態を迎えるに至りましたことについて、経営者としては、先見の明を欠き、尚且つ経営管理能力の不足なくしては語れず、折角、これ迄御支援して頂きました皆様方に対して申し訳無く、深くお詫び申し上げます。今後とも従前同様、御支援と御協力を賜りますよう切にお願い申し上げます。
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