2004年 6月 6日 (日)       

■  〈経済〉ドラッグ業界は戦いの第2ラウンドへ ツルハが攻勢に〈写真〉

ドラッグトマトから店名を変更した盛岡市大通2丁目のツルハ大通2丁目店
【写真】ドラッグトマトから店名を変更した盛岡市大通2丁目のツルハ大通2丁目店

 ドラッグトマト23店全店がツルハ(本社札幌市、鶴羽樹社長)に吸収合併されて1年が経過する。ここに来てドラックトマトの看板が相次いでツルハに変更され始めた。最大手のドラッグストア、マツモトキヨシ(本社松戸市、松本南海雄社長)の盛岡初進出、矢巾町の薬王堂(西郷辰弘社長)の巻き返しなど、盛岡市内のドラッグストア業界は第2ラウンドに入った。

 ツルハは県内に33店舗を構えているが、北海道から東北、関東まで出店しており、総店舗数は401店。95年にイオンと業務・資本提携しイオン・ウエルシア・ストアーズに加盟して多店舗展開し、03年度売上高は前年比14・8%増の1160億円を記録。10年には1千店、売上高2千億円を目指す。

 盛岡市内大通には2店舗あり、さわや書店前の店舗は4月中に変更。大通佐々木電気前の店舗も近々変更になる。ツルハでは合併時、当面店名の変更はないとしたが3月下旬からツルハ名に看板の変更を開始した。

 雫石町にこの夏オープンするジョイスに、テナントとして出店予定。盛岡駅に出店した最大手のマツモトキヨシの動向なども踏まえながらも今後も多店舗展開を図る方針。

 同社広報担当者は「店名を変更し名実ともにツルハを全面に押し出し店舗運営を行う。店舗のレイアウトや商品構成はそのままだが、売れ筋や季節対応の商品は臨機応変にする。既存店の強化を図りながら多店舗展開も検討する」と話す。

 マツモトキヨシの県内1号店が開店したのは3月12日。ツルハの看板変更は3月末から。「マツモトキヨシを意識したわけでない。もちろん無視はできないが特別に社内組織や地域戦略を変更はしない。いずれ競争はさらに激化するだろう。当店の盛岡の客のニーズなどに対応した地域密着型で展開したい」(同担当者)と淡々と話す。

 盛岡駅構内のフェザンに入居のマツモトキヨシフェザン店、白井学店長は「開店ブームも過ぎ今は一段落。ビジネスマンや学生、OLなど固定客も増えたが、知名度はまだ低く目標の売上高まではいまひとつ」と開店から2カ月を振り返る。

 全国に約650店舗網を持つマツモトキヨシの03年度売上高は同比4%増の2619億円。08年に1千店を目指す。

 白井店長は「当社社長はドラッグストアはまだまだ増えると話している。盛岡で今後いつ新規出店するかは未定。他都市では郊外エリアでは既存の地場ストアーと業務提携し、当社から商品を流すケースもあるが」と今後の展開もにおわせる。

 ツルハの動きに関しては「ツルハだけでなく当業界は競争が激しい。当店では資生堂やコーセーなどの美容部員などが相談に応じている。ソフト面を充実させマツキヨファンを増やしたい」と意欲を見せる。

 薬王堂は現在53店舗。地場のドラッグチェーン店として多店舗展開している。03年度の売上高は同比17・3%増で230億円を計上した。2社の動きに対する戦略についてはノーコメントで静観の姿勢だが「今年度の新規出店数は10店舗」と多店舗化に意欲を示した。

 市内郊外にはほかにカワチ薬局、ダルマ薬局など県外資本が既に進出している。盛岡駅前通のグローバル漢方薬局の薬剤師小塚亮介さんは、県外大手ドラッグチェーン店の動きを警戒している。「盛岡市内でもマツキヨとイオングループのツルハの戦いが水面下で始まっている。首都圏では隣接して競うほど接近戦が当たり前。巨艦同士の戦いで地場の企業は苦しい展開になるかもしれない。大手はダイエット系にも力を入れたり、弁当の販売も開始しコンビニ化してきた。盛岡もどうなるのか」と今後の展開を注視している。


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