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参院選は盛岡の「県都決戦」が焦点となる。盛岡選挙区10人の県議団のうち、6年前に現職の椎名素夫氏を推した佐々木博(民主県民会議)、吉田洋治(政和会)の両氏が、今回は民主党側に立って椎名後継候補と争う。一方、6年前は自民党推薦候補を推した樋下正信(自民ク)、高橋雪文(同)の両氏が今回は椎名側に就き、当時とは陣営を入れ替えて戦っている。県議の数では民主新人の主浜了氏(54)に4人、自・公・無会推薦無所属の高橋洋介氏(62)には3人が就き、両陣営の勢力はほぼ拮抗(きっこう)している。6年前、野党候補として椎名氏と争った阿部静子氏(社民)は、社民新人の竹花邦彦氏(52)を、菅原則勝氏(共産党県書記長)は、共産新人の若山明夫氏(52)を推す。椎名氏は今期で勇退し、政党の離合集散で参院選の構図は激変した。6年の歳月を経て「夏の陣」に臨む、それぞれの胸のうちを聞いた。
椎名氏は98年参院選に一切の政党推薦を受けない無所属で立候補し、再選を果たした。このとき盛岡では政和会県議の吉田氏と佐々木氏が、椎名氏を左右から支え、盛岡出身の中村力氏(自民推薦)を破った。6年が過ぎ、佐々木氏は民主県民会議に会派を移し、吉田氏も民・由合併後は労組の事情で野党側に軸足を置かねばならなくなった。
佐々木氏は「今回の参院選で高橋さんが椎名さんと違うところは、あのときの椎名さんは純粋な無所属で臨まれたが、高橋さんは自民、公明に軸足を置いた無所属候補ということ。年金国会では自公が無所属の西川きよしさんの質問をできなくしたり、無所属の立場を本当に尊重しているのか」と話し、政権交代を目指す党人として高橋氏と戦っている。
吉田氏は「連合10万の力で、社民党の分が抜けたとしても5千でも1万でも相手を上回りたい。年金や雇用の問題では勤労者にすべて負担になるようになっているので、それを大きく転換するための政権交代が参院選にかかっている」と労働運動の論理で意気込む。
椎名後継の高橋氏と戦うことに支持者の中に戸惑いがあることは認めるが、自民党側に与することはできず、民主党候補の支持に回った。
高橋氏の側に就いた樋下氏は「6年前は自民党が推薦する中村さんをやった。今回は椎名さんとともに高橋さんをやることになったが、ずっと自民党にいる人にはそうした動きは分かるはず。どのくらい浸透しているのか棄権する人が無いよう取り組む」と話す。
高橋雪文氏は「6年前は中村さんを推して地元の友人関係に呼び掛けてやった。その次の参院選では玉沢さんをやって、中村後援会とともに本格的に取り組んだ。今回の参院選は基本的に高橋さんをやっている。中村さんも椎名さんを尊敬してきたので関係は良好だ」と話し、自民党の立場で中村・椎名の共闘を自然の成り行きと受け止めている。
6年前椎名氏に敗れたあと自民党の衆院3区に転出した中村氏は、公示日の高橋氏の第1声に姿を見せ、「半年ほど前まで、時は流れたのかと思っていたが、高橋さんのために3区でも盛岡でも頑張りたい」と話し、椎名氏とともに高橋氏の脇を固めた。
社民党県連合代表の阿部氏は椎名氏との戦いを振り返り、「9万7千票をもらってわたしも頑張ったが、今回の竹花候補はわたしよりずっといい候補。あのときと状況は違っているが。社会党時代の20万票までまた取りたい」と話す。
共産党の菅原氏も「6万7千票で一番取った選挙だったが、今回の参院選でもあのときと同じような共産党への期待感を感じる」と話し、当時の橋本総理を退陣に追い込んだ批判票の結集を狙っている。
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