2004年 7月 6日 (火)       

■ 〈経済〉商店街衰退は客の支持失ったから 緒方氏が講演

 県商店街振興組合連合会の講習会が6月28日に行われ、オフィス2020新社社長の緒方知行氏が「商業の進化と地域商人の志」をテーマに講演した。緒方氏は雑誌「商業界」の元編集長。イトーヨーカ堂の鈴木敏文会長との対談などの本や記事などで名前が知られている。緒方氏は「商店街がシャッター通りになるのは不況や大規模小売店の進出のせいでない。客から支持を受けないだけ。店の理屈などいらない。徹底的に顧客の立場になること」とげきを飛ばした。
「商業の進化と地域商人の志」で語るオフィス2020新社社長の緒方知行氏
【写真】「商業の進化と地域商人の志」で語るオフィス2020新社社長の緒方知行氏

 緒方氏は新規需要をつくる気構えが必要とし、セブンイレブンの成功例を挙げた。「鈴木会長がセブンイレブンをスタートするとき、役員にほとんど反対されている。それまで早朝から深夜まで営業するストアはなく客もいないといわれた。しかし鈴木会長は実行し成功させた。需要は自分で作るもの。だれもやらない事業を行えば市場は生まれる」と具体例を示した。

 そのために世の中の変化、人の変化を客の立場で考えることも促した。「資本力の規模の大小でない。いかに変化に気づき、客の役に立つような店、商品、サービスを提供するか。すべては客が判断する」「そごうやダイエーは何に負けたか。イオンやウォルマートでない。もちろん不況でもない。客に支持されなかったため」と言う。

 緒方氏は全国各地を視察しているが「世界第2位のフランスのスーパー、カルフールの狭山市の店が近隣の小規模の地場スーパーに負けている。カルフールは千葉市にも出店したがどちらも苦戦。客が地場スーパーの商品を支持したため」「国内の巨大スーパーも例外でない。出店も多いが撤退も多い。閉鎖になればシャッター通りではないが廃きょになる。このことを良く考えてもらいたい」と、巨大資本に恐れないことも強調した。

 一方、既存の商店街や商店の過去の経験へのこだわりを改めることも指摘。「客のニーズは変化している。その変化に適した商品とサービスを提供した商店が生き残る」と述べた。

 さらに規制による保護は無駄と指摘した。「出店を規制しても欲しいものはその地域以外で買い物する。ネットでも買える。そんなことをすれば、その地域の活性化にならない。それは過去の序列のまま。これでは活性化にならず進化しない」「若者の行動も新規参入もやめてしまう。今の時代の変化を積極的に活用することが規模の大小にかかわらずにチャンスを生かすことになる」と積極的な地域商人の志を求めた。

 緒方氏は「商品やサービスに価値があれば客は選ぶ。選ばれないのはそれがないから。一生懸命に頑張っても売れないものは客の立場にないから。客がいなければ仕事も店も存在しない。それは不況や規模の問題でも何でもない。もう自店の物差しは要らない」と話した。


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