陸上自衛隊第9師団(折木良一師団長)は6日、滝沢村の岩手駐屯地でイラク復興支援群派遣要員候補者の訓練を報道陣に公開し、人道支援の内容や隊員の備えについて明らかにした。公開には岩手、青森、秋田の各駐屯地から要員候補者約30人が参加。給水や整地の訓練を行い、装甲車や小銃など装備品を説明した。具体的な派遣命令は下っていないが、いつイラクに赴いても活動できるよう練度を上げている。隊員の士気は高く、現地の過酷な暑さに対応できるよう、完全装備で臨んでいる。
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【写真】イラクの復興に欠かせない水の供給を訓練
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訓練は2月から行われている。同日は逆浸透型浄水セットを搭載した給水車、96式装輪装甲車、軽装甲機動車、グレーダーなどが出動した。浄水セットは汚水をろ過、消毒して上水化する装備で、現地のライフラインを支援する最も重要な任務に用いられる。1日約160トンの配水能力があり、現地のタンクローリー車に補給する。
同師団の高橋良一広報室長は「どんな水もおいしい水になるので、その水を現地で供給できるよう訓練している」と話し、実際にコップに給水したものを報道陣に振る舞った。
装備品の展示では装甲車の前に小銃、機関銃を担った隊員が並び、報道陣に防弾チョッキの装着を体験させた。重さ約10キロで通気性はなく、ヘルメットや火器と合わせると約30キロに達する。高橋室長は「自分の体になじんで何の違和感も無くなることが理想だ」と話し、常に装着して訓練していることを強調した。
装甲車は10人乗りで、人員や物資の輸送に用いられる。高橋室長は「ただ運ぶだけなら普通の車でもいいのではと言われるが、より安全に運ぶため」と話した。整地訓練では現地を思わせる砂煙の中でグレーダーが動き回り、警戒も怠りなかった。
高橋室長は「派遣命令が出ているわけではないし、隊員たちは派遣要員候補者でイラクに行くかどうかはまだ決定していない。5500人の全隊員を対象に派遣候補者を絞り、いつでも即応できるようにして、技術的なことについては何ら問題なく、給水も整地もできるようにしている」と話し、師団が置かれた状況と訓練の成果について理解を求めた。
イラクの過酷な暑さの中でも活動できるよう健康と任務の適性に合った隊員を選りすぐったという。今後も訓練に力を入れる。
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