2004年 7月 8日 (木)       

■ 解決型ブリーフセラピーのすすめ 学校教育相談会支部が研修会

 結成11年の日本学校教育相談会岩手支部(鈴木慧理事長)第1回研修会が4日、盛岡市永井の市都南文化会館で開かれた。講師の岩手晴和病院の臨床心理士、菅原憲さんは「ブリーフ(短時間)セラピー、親との関わりを中心として」と題して講義した。参加した県内の教育相談担当の教員ら30人は、ブリーフセラピーの一つソルーション(解決)型の新しいセラピーについて学習した。

 菅原さんは8年間、スクールカウンセラーとして学校現場で相談業務に携わってきた。学校批判の親とも相談の場を持ち、その批判の要因や親の本当の気持ちなどを聞き出してきた。

 菅原さんは学校批判する母親らから何度か相談を受けた経験がある。「現代は誰かのせいにしたい時代。しかし、母親の心の底には本当は学校批判ではなく何とかしたい気持ちがあった。わたしはさんざん批判を聞いた後で自分の子育てで間違っていた思いはありませんかと聞くことがあるが、多くは失敗したようなことを話し始める」と言う。

 菅原さんはまた、親や教師に素直になれず反抗ばかりしていたある少年の親をカウンセリングもした。「親も子供のことをまったく良く言わず、悪い点ばかりを挙げていた。子育ての苦労などを聞いてから、その子供の良い点を聞いたらちゃんと良い点も挙げた。子育ての成功体験を味わってもらうための質問だった」とカウンセリングの一端を示した。

 従来の心理学のセラピーでは、過去の原因と結果を重視して問題を抽出して対処するケースが中心。しかし菅原さんは従来の考え方や方法論などを踏まえて、ソルーション型の新しいセラピー手法を採り入れて対応している。

 「過去の問題を発見することも大事で原因が判明することで人は安心する。精神衛生上は大切だが、現象にどう取り組むかには役立っていない。ソルーション型は現象に焦点を当てる。解決策はクライアントが知っていることを前提としている」と、ソルーション型の特徴を話していた。

 鈴木理事長は「当支部では年2回、学校教育の現場で教育相談することを目的に研修を行っている。児童・生徒の健全な成長発達を願う親と教師が良好で緊密な連携を持つためには教師は、どう家庭や父母にかかわるかが課題」と話していた。


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