2004年 7月 9日 (金)       

■ 〈参院選〉比例区もう一つの戦い 制度なかなか浸透せず

 参院選比例区には前回から候補者名を書かせる仕組みの非拘束名簿式が導入され、選挙区の戦いの背後で各党がしのぎを削っている。比例区は自民党は業界団体の代表を、民主党は労働組合の代表を多く出しており、公明党は連立与党間の選挙協力で、共産党と社民党は選挙区との連動で1人でも多く割り当てを狙っている。県人としては衆院議員からくら替えした工藤堅太郎氏(民主)、ミニ政党として独自に戦う山崎るみ子氏(みどりの会議)が立候補しており、懸命に票の積み上げを図っている。参院比例区はあらかじめ各党内で名簿順位を調整する衆院比例区と違い、自分の名前を書いた票を党に多くもたらした候補から当選する仕組み。制度導入から3年目の2回目の選挙で有権者に浸透しているとは言い難く、各党とも苦心している。
比例区の支持を求めて色とりどりのポスター
【写真】比例区の支持を求めて色とりどりのポスター

 比例区で自民党の農協系候補を推す県農政連の久慈清一事務局長は「ポスターやビラを配布しているが、まだ制度が浸透しているとは言い難い」と打ち明ける。現職だが本県ではあまり知名度が高くなく、「気仙沼高校出身で、一部には個人的つながりがある人がいる」と話し、候補者名を書かせるため、比例区でも地縁に頼らざるを得ない。

 比例区で民主党の労組系候補を推すUIゼンセン同盟県支部の増尾茂之支部長は、組織内に流通業の組合員を多く抱えているため、「投票日の11日はボーナスサンデーのピークで、土日が休めない人が多い。だから休みの日に期日前投票に行くよう働きかけている」と話す。

 UIゼンセン同盟を含む連合系の産別組合候補が、それぞれどれだけの票を弾き出すかによって労働運動の実績が問われる。

 社民党は8日、党本部から又市征治幹事長を招いて花巻市から一関市まで遊説し、選挙区候補とともに比例区候補への支持を訴えた。公明党は9日、党本部から冬柴鐵三幹事長を招き、盛岡市などで比例区と選挙区推薦候補のためにマイクを握る。

 共産党は盛岡市本町通の事務所の看板に、比例区候補の名前を選挙区候補と同じ大きさで掲げてアピールし、両輪で戦っている。

 2001年の前回参院選における主要政党の県内比例得票を見ると、トップが自由党の約24万6千票(党名約23万、候補名約1万5千)、次いで自民党の22万5千票(党名18万1千、候補名約4万3千)。以下、公明党の約5万3千票(党名約1万4千、候補名約3万9千)、社民党の約5万票(党名3万7千、候補名1万3千)、民主党の約4万6千(党名約2万2千、候補名約2万4千)、共産党の約3万8千票(党名約3万6千、候補名約1500)だった。

 自民、自由、社民、共産の各党は党名投票が大半を占めたが、民主、公明の両党は候補名の投票が党名の投票を上回り、党派間の活動や戦略の違いを際立たせている。


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