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盛岡市と矢巾町、玉山村による盛岡地域任意合併協議会は6日、最終となる8回目の協議を予定している。焦点の一つは市町村議員の定数と報酬の取り扱い。7月26日に開催された7回目の任意協議会では、各市町村議会でさらに検討することとし、結論を持ち越した。判断を委ねられた形の3市町村議会だが受け止め方には温度差がある。合併の成否にもかかわるデリケートな問題だけに、突っ込んだ議論は法定協議会の場へ先送りする空気も強まっている。
任意協議会では合併の方式を「編入合併」とすることで合意した。編入合併の場合、原則的には盛岡市議の身分は保証され、矢巾町議と玉山村議は失職する。
06年1月に合併した場合、在任特例を使えば、現在の盛岡市議の任期に合わせ1年4カ月、3市町村の議員全員80人を新市の議員として残すことが可能。ほかにも、合併時にのみ定数特例を適用し矢巾3、玉山2の定数でそれぞれ選挙区を設けて市議の増員選挙を実施する方法や、合併後に議員定数を新市の人口の定数上限の46に改正し、合併前の盛岡市議38人を上回る8人分について矢巾5、玉山3の定数で増員選挙する方法などが考えられる。
■在任特例の方向で調整…盛岡市
盛岡市議会では92年の都南村との合併にならい、在任特例で町村議員の身分を保証し、報酬も盛岡市議と同額とする方向で意見の調整が進む。
山本武司議長は「都南村との合併でも都南地区に選挙区を設けず、同じ盛岡市議会議員として活動できる素地をつくったからこそ、10年たった今、一体感を持って活動できる。盛岡市が呼び掛けた以上、町村の議員も最高の条件で迎え入れるべき」と主張。
異なる歴史を持つ市町村が一体となって将来像を描き、20年後、30年後を見据えた発展を目指すためには「必要な投資」と力説する。
議員の平均年間報酬は盛岡市議が1101万円、矢巾町議が419万円、玉山村議が393万円。現在の盛岡市議と同額の報酬を3市町村80人の議員が1年間受け取ると、現在の報酬の合計を約3億4千万円上回る試算になる。
もっとも特例での議員の在任期間は1年4カ月。長い目で見れば、報酬の総額は縮減される。しかし「一時的なアップでも、世論の反発は避けられない」と慎重な意見もいまだ少なくない。
ある議員は「今年度の予算編成ではどの市町村も大なたを振るい、福祉予算などの削減に踏み切った。さらに合併のために我慢を強いるようなことがあれば、市民感情が爆発するのではないか。編入合併と決まった以上、中心となる盛岡がき然とした態度で望むべき。今後の合併建設計画の協議にもかかわる問題」と反論。
別の議員は「編入合併であれば、身分が保証されたわれわれのほうから、ほかの町村の議員のことを、とやかく言うわけにはいかない。在任特例もやむなしと思うが、住民説明会を乗り切れるかは疑問」と本音を明かす。
さらに「地方自治の原則からいけば、矢巾町、玉山村の議員は失職。しかし、相手町村を尊重し、住民の不安を取り除くという意味で、特例で選挙区を設けて地域代表を選出するという考え方にも理がある」との意見もある。
いずれにしても、合併には議会の賛成議決が必要。そのカギを握る議員の身分の取り扱いは慎重にならざるを得ず「まだ、議会内でも、住民の間でも議論は十分でない。具体的な議論は法定協議会の場ですべき」との意見が大勢だ。
合併特例法期限内の合併実現を明言している谷藤裕明市長は3日の定例記者会見で、在任特例の活用に柔軟な姿勢を示している。
■住民アンケートが先決…矢巾町
矢巾町議会は市町村合併等調査特別委員会(委員長・谷村雄二副議長)を4日開き、任意合併協議会最終日に議会としての方針を表明しないことにした。
第1回から6回の任意協についての総括的な質疑が行われ、議員の在任期間や報酬に関する質疑はほとんど行われなかった。最終的には任意協委員となっている議員に任せることになった。
谷村委員長は「6日の資料を見ていない状況で議会の方針は出せないし、任意協の合併シミュレーションと住民アンケート調査を見ないと議会としての判断は出せない」と、9月初旬に予定される住民への資料提供(合併、自立双方)後に出されるアンケート調査の結果を見て月1、2回のペースで協議し方針を決める。
■在任特例を望む声強く…玉山村
玉山村議会は3日、広域行政問題調査特別委員会(荒屋光生委員長)を開き、この問題について協議した。委員会は非公開で行われ、議員定数と報酬については約1時間意見を交わし、議員個々の考えの集約を図った。嵯峨忠雄議長は「必ずしも意見がまとまっているわけではない。任意協議会全体で話し合うべきで、議会だけで押し進めるのはいかがなものかとの思いもある」と含みを持たせるが、6日の協議会では村議会としての考えを示す方針。
村議の間では、新市のまちづくりに全員が議員の身分で参加できる在任特例の適用を望む声が強いが、報酬については盛岡市議の報酬との間に3倍近い開きがあり「そのまま受け入れては村民が反発する」との懸念も広がっている。
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