2004年 8月 10日 (火)        

■ 巣子川合流部に遊水地 木賊川の洪水防止で整備

 県は、北上川水系で盛岡市西部地域の管理河川に関する整備計画原案を公表した。この中では盛岡市、滝沢村を流れる木賊川、諸葛川の洪水を防止する整備の具体的な内容が盛り込まれた。滝沢村穴口の木賊川と巣子川との合流部に遊水地約26・9ヘクタールを確保し、北上川合流部までの4・5キロを改修、遊水地から諸葛川までの分水路1・33キロ、分水路との合流部付近300メートルの護岸工事などを実施する方針でいる。

洪水調節のため河川改修が行われる木賊川(観月橋上流から撮影)
【写真】洪水調節のため河川改修が行われる木賊川(観月橋上流から撮影)

 木賊川流域では、02年7月に台風6号に伴う大雨で堤防が決壊し床上浸水14戸、床下浸水99戸、避難勧告1253世帯、3484人の被害が起きている。このため県は木賊川を優先して、早急な治水と安全向上を図る。

 前年度に流域で開催した懇談会の意見などを基に、流域や洪水はんらん区域内の資産や人口、流域面積などを総合的に考慮。50年に1度の確率で発生する降雨による洪水を安全に流下させる方法を複数案から一つに絞った。

 それによると、遊水地を整備して下流部の洪水調節をし、1秒当たり最大190立方メートルの流量を最大100立方メートルに低減させる。遊水地から北上川合流部までの4・5キロ区間の河道を掘削し、許容できる流量を拡大する。

 遊水地下流では東側の木賊川に1秒当たり最大で35立方メートル、西側で諸葛川に合流する分水路を築造して同じく65立方メートルを流す。分水路は遊水地から諸葛川に合流する盛岡北高南西部の耳取橋上流までの1・33キロ区間が整備される。

 同時に木賊川から北上川までの4・5キロ区間で河川整備をし、北陵中学校付近で1秒当たり最大35立方メートル、盛岡北高校北東の観月橋下流で55立方メートル、県営運動公園付近で65立方メートル、国道4号から北上川合流部で70立方メートルの流量に抑える。

 諸葛川では分水路合流部の耳取橋上流から同下流の市兵衛川が合流する地点まで300メートルを掘削、護岸工事する。付近の最大流量は1秒当たり280立方メートルとなっている。

 いずれも動植物の生息、生育環境の保全と創出に配慮し、地域住民の自然観察や親水機能を持った環境整備や工事を行う。地域住民への説明や意見を反映させた協働による川づくりをうたっている。

 木賊川は、盛岡、滝沢両市村境を流れ、岩手牧場南側の市村境で巣子川で合流し、国道4号の北大橋上流で北上川と合流する。県では過去出水の多発や下流域の市街化や巣子川上流の宅地化に対応するため1986年(昭和61年)度から河川改修をしている。

 県は同圏内にある北上川水系の雫石川、諸葛川、南川、矢櫃川、鶯宿川、外桝沢川、葛根田川、木賊川、巣子川の流域延長130・1キロ、流域面積610キロ平方メートル(雫石町の面積に相当)を30年間かけて整備する方針。

 整備の目標や内容を盛り込んだ河川整備計画の原案を取りまとめ、改正河川法に基づく県内初の流域住民らを対象にした公聴会を7月28日夜、盛岡市内で開いた。公聴会での意見を踏まえ、今秋までに原案を修正。関係市町村長に意見照会、国との協議を経て今年度内に計画が決定、公表される見通し。


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