2004年 8月 12日 (木)        

■ 北天の地に眠る盛岡藩士 室蘭陣屋100年祭ツアー同行記

 室蘭市で1日行われた室蘭南部陣屋150年祭の慰霊祭、記念式典、交流会には旧盛岡藩主南部家の46代当主に決まっている南部利文さんが45代南部利昭さんの名代として南部家関係者と出席。盛岡タイムス創刊35周年記念事業のバスツアーなどで旧盛岡藩士桑田から下田靖司理事長らが参加し、北天の地で眠る盛岡藩士の霊を慰めるとともに、駐留し北方警備に当たった多くの先達に思いをはせた。国史跡の陣屋跡を保存、整備し地域の歴史に刻む室蘭市の市民との交流も図られた。

室蘭陣屋の土塁、濠(ほり)の外に移設され建つ100年祭記念の石碑前で南部家関係者や下田理事長ら
【写真】室蘭陣屋の土塁、濠(ほり)の外に移設され建つ100年祭記念の石碑前で南部家関係者や下田理事長ら


 海に面して築かれた陣屋跡の後方に、当地で亡くなった藩士の墓域がある。斜面には陣屋構築当時に植えられたスギが大木となり、木立をつくる。ちりぢりに埋葬された藩士の遺骨を後年、まとめて墓域にした。遺骨の見つかっていない藩士を含め18人の霊を弔う。

 墓域での慰霊祭は仏式で行われ、約200人が読経の中、線香を手向け手を合わせた。南部利文さんは「室蘭の市民の人たちが大切にしてこられ、慰霊祭をしていただいたのは感謝の限り。この地に眠る藩士のめい福を祈っていただき、安らかに眠っていることだろう」と話していた。

 南部家の出席者では室蘭市で行われた100年祭に利英、瑞子夫妻に連れられ出席した三女(渡辺)敦子さんが参列した。今祭でも長女鈴木淑子さんとともに出席。敦子さんは「中学1年生だったが、100年を記念した石碑の除幕のことを覚えている」という。「身内でもなかなか来られないが、整備され地元の尽力で安心できる」と、地元に感謝していた。

 式典、交流会は市内のホテルセピアス花壇で開かれた。式典では新宮正志市長、南部さん、南部陣屋150年祭協賛会長の鈴木孝範さんらがあいさつ。墓守をしている陣屋町会、同会婦人部、同会長寿会が市から表彰された。

 交流会では盛岡市長代理の川股精裕収入役が祝辞を述べ、桑田の下田理事長の乾杯を合図に、盛岡と室蘭の交流が図られた。陣屋をモチーフに作られた「北の防人」が連吟、歌と踊りで披露されたほか、「南部餅つき歌」などの芸能が披露された。

 交流会の中で、桑田は室蘭陣屋史跡の会に30万円を寄付。陣屋の保存、藩士の墓守をねぎらい、引き続きの労を託した。

 ツアー参加者は次の通り。敬称略、(あいうえお順)

 伊五沢富雄・ノリ子(玉山村)伊東圭三郎(盛岡市)太田稔(同)勝又興一(仙台市)菊池伸行(盛岡市)北畠昭夫(同)金田一惣八(滝沢村)下田靖司(盛岡市)下山寛(同)杉村禮司(同)高橋喜三郎(同)足澤至・禮子(同)村松由起夫(同)

 盛岡タイムス社 大内豊 井上忠晴


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