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【写真】毎朝一人だけで草刈りを続けている阿部喜六さん
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紫波町上平沢地内の滝名川河川敷で毎日のように草刈りを続けている同町上平沢字川原の農業阿部喜六さん(96)に河川愛護の知事感謝状が贈られた。かつて耕していた水田跡の河川敷にごみが捨てられるのを我慢できず、毎朝草刈りやごみ拾いをするようになったという。「誰のためでもない、自分のために続けてきたこと。表彰されようと考えていたら続けられない」と、明治生まれの気骨をみせる。
草刈りをしている場所は自宅から200メートルほど歩いた場所にある。八戸藩代官所の役人として江戸末期に八戸から移り住んだ阿部さんの先祖が耕した。
増水で川がはんらん、上流から流されてきた石や材木で田が埋まり、血の出るような汗を流してその都度復旧してきた。干ばつ年には盛岡藩の農民との水争いをしながら先祖が守り続けてきた場所。「河川のはんらんは山王海ダムができるまで続き、水争いはわたし自身も経験している」と話す。
草刈りやごみ拾いをするきっかけについて「河川敷に上流から石やごみが流れ込み、草も伸びてくる。そこに散歩で通る人たちがビールやジュースの缶を捨てる。草を刈れば捨てているごみが見え、捨てづらくなると思って始めた」と話す。
そうして毎日草刈りをする決意をした。96歳になった今も毎朝午前4時半に起き、午前7時ころまで草刈りやごみ拾いをする毎日。
「休めば行きたくなくなる。早朝は風が吹き、空気も澄んでいて体のためにいいですよ」と阿部さん。そうした姿を見て近くに住む80代の男性は「わたしは阿部さんのようになるのが目標ですよ」と話す。
黙々と草刈りする阿部さん。「ここは先祖が耕し、自分の田んぼだったことを思いながらやっています」。先祖を思う強い気持ちが河川環境整備にもつながっている。
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