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各地のにぎやかな夏祭り、記録的な連日の猛暑、日本選手のアテネオリンピックのめざましい活躍、さまざまな話題に沸いた日本列島の8月だった。はや9月、朝夕めっきり涼しくなった。物思う秋、詩(うた)のこころわく季節である。
庭の花も、ギボウシュ、ホトトギス、マンジュウシャゲに移っていく。鉢物では、サギソウが白い羽をかざし、とりどりのジュウモンジソウも咲き始める。ちろちろと虫の声も聞こえる。
「岩手山/秋はふもとの三方の/野に満つる蟲を何と聴くらむ」「ふるさとの山に向ひて/言ふことなし/ふるさとの山はありがたきかな」。啄木の歌った岩手山も、うすむらさきに親しく秋天にそびえる。
9月の旧暦の別称は長月(ながつき)、夜長月とも稲刈月ともいうらしい。7日は気界冷えて露白き白露(はくろ)、9日は重陽(ちょうよう)の節句、9は陽数で9月9日は9が重なるからという。菊の節句ともいい五節の一つで菊酒で長寿を祝うそうだ。菊酒という物は飲んだことがない。10日は二百二十日、20日は彼岸の入りで敬老の日でもある。
昨年までは町内会役員として先輩方をご接待してきたが、今年から招待席に座ることになった。何か面はゆい気がする。
28日は十五夜だ。旧暦8月15日、中秋の名月、芋名月ともいう。ススキ、ハギ、キクの花などあふれるばかり花瓶にさし、リンゴ、ナシ、クリ、ブドウなどの果物を盛って縁側に供え、月の出を待つ。月を仰ぎながらの晩酌も9月のぼくの喜びである。今年は天候はどうだろうか。
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さて14日から恒例の盛岡八幡宮の秋まつりだ。わが家では内孫、外孫4人が毎年、観光協会の山車に参加している。昨年は3人の孫が髪を結い、かんざしを差し、手古舞姿で金棒をひいた。妻が数日前から支度で大わらわである。衣装、手甲(てっこう)、白足袋、草履、豆絞り、花がさを部屋に並べてチェックしている。
孫たちも大きくなった。今年は全員参加できるだろうか。ちなみに、ぼくの役割は、孫たちの荷物や雨具、飲み物を入れたり、リュックサックを背負い行列の後をついて行くことである。晴れやかな孫たちを見ながらついて行くのがうれしくて、ちっとも疲れない。
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9月はもう秋の季節。太平洋高気圧が後退すると大陸からの移動性高気圧と低気圧が交互に現れてくる。いわゆる変わりやすい秋の空だ。朝晩の露が里芋の葉にころころとたまっている。まれにあわただしく台風が通り過ぎ、台風一過の秋空にいわし雲がなだれたりする。
釜石湾の日の出は1日5時00分、11日5時9分、21日5時19分。日の入りは1日18時4分、11日17時48分、21日は17時32分である。日の出で1日約1分遅くなり、日の入りで1日約1・5分早くなっていく。自然の摂理のなかで一日一日を敬虔(けいけん)に大切に生きてゆきたいと思う。
小岩井の牧のかぎりを鰯雲
西本 一都
裏戸出て黄菊切りけり露時雨
原 抱琴
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