2004年 9月 4日 (土)        

■ 運賃をJR対比で1.65倍に引き上げ IGR促進協が了承

  いわて銀河鉄道利用促進協議会(会長・増田知事)の第3回総会は3日開かれ、今年度末で期限切れとなる通学定期運賃の激変緩和措置について、JR運賃対比で現行の1・35倍から1・65倍まで引き上げることを了承した。期間は07年3月まで。新たな措置に財源の基金が5400万円不足すると予想されることから、県は持ち出しを県と沿線市町村で折半したいと提案したが、県北の市町村が反対して現状通り県の62・5%負担で合意した。

 県側の説明によると、新たな激変緩和措置(大学生を含む)の1・65倍はIGRの当初の実行運賃であるJR対比1・99倍と現在の1・35倍の中間に当たる。実行運賃に対する抑制率は32・1%から17・0%とほぼ半分になる。期間も現行が開業から2年4カ月間なのに比べ2年間に短縮される。

 この措置の財源には県と沿線6市町村が03〜07年度で造成するいわて銀河鉄道経営安定化基金が充てられる。施設整備と災害復旧費分と合わせた総額は11億円。うち激変緩和措置部分は4億7300万円ある。

 現行の措置分には約3億円強が充てられる見込み。新たな措置では2億円が必要になり、さらに約5400万円の基金積み増しが必要になる。

 これまでの負担割合は県が62・5%、市町村が残り37・5%だった。県は、受益者が限定されることや三陸鉄道では折半になっていることを勘案して、積み増し分を県と市町村の折半にしたいと提案した。

 IGR側は通学定期運賃を距離に応じて1・66〜1・63倍の差を付ける考えを説明。近距離では1・66倍、遠距離では1・63倍などとし、盛岡−二戸間が運賃一律で2万4140円なのに対して平均2万3800円になる試算を示した。

 稲葉暉一戸町長、民部田幾夫岩手町長、工藤久徳村長は1・35倍から1・65倍の引き上げに反発。基金の積み増しも現行通り県が62・5%とするよう訴えた。

 小原豊明二戸市長は運賃引き上げには理解を示したが、基金の分担割合は3町村に同調した。谷藤裕明盛岡市長、柳村純一滝沢村長は県側の提案に同意した。

 工藤村長は「県も市町村も財政は厳しいが、これまでの経緯を踏まえて説明し、同意を得てきた。われわれもIGR役員であり経営責任もあるが、運賃は検討の余地がある」と指摘。稲葉町長は「持ち帰って検討し1・65倍なら町単独で助成も考えたい」と述べた。

 柳村村長は「経緯は経緯として、われわれも経営者。運賃を安定的に守っていくことも大事だが互いに努力しレールを守ることを原則とするべき」と主張した。

 小原市長は「経営努力をし、新駅ができて収益が上がるなら2年後には1・99倍にならないのがベター」だと述べ、稲葉町長とともに経営が好転した場合の運賃の引き下げに柔軟に対応するよう申し入れた。県もこれに応じた。


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