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盛岡市仙北2丁目の食品加工業ビッグ・サン(白沢晃社長)は、5年以内をめどに株式上場を目指し、新たな展開を開始している。新たにいわてインキュベーションファンドの投資も決まった。県外の大型ショッピングセンター(SC)などを中心に積極的な多店舗展開を図るという。関係者は、地元に根差した全国企業の成長を期待を込めて見守っている。
同社は今年で創業50年。02年4月に白沢肉店からビッグ・サンに社名を変更した。同社は長年、精肉業を中心に事業を行ってきた。ドイツ人のマイスターの指導を受けて味と品質にこだわるハム・ソーセージを製造。レトルト商品も手掛け、食肉加工の技術を駆使して現場で焼き上げるパンにも着手した。
99年9月に県外第1号店として横浜市内の横浜ワールドポーターズビブレ1階に、ベーカリー&カフェ「ル・ボ・パン」(店舗面積320平方メートル)を開店した。この評判がイオンの店舗開発担当者の耳に入った。
白沢社長は「イオンの担当者から名古屋市内のイオン熱田SCに出店依頼があり、出店を決めた。盛岡で製造したハム・ソーセージを冷凍で直送する。パンは小麦粉の風味、素材の良さを大事にするため現地で焼く。コンセプトは『良いもの、おいしく』。この考え方が支持された」と言う。
03年6月にイオン熱田SCに県外2号店が開店した。その後、平塚市、東京都南千住、浜松市の各SCにテナントとして入店した。
「どこの店も大変順調。本社が盛岡であることは知らない客がほとんど。しかし、味にファンが付いている。商品供給体制が大変だが」と、手応えを感じている。
その間も品質管理やメニュー開発を続け、ドイツの食肉コンクールで5年連続金賞を受賞。レトルトの和風ビーフシチューは今年のモンドセレクションで金賞に輝いた。
白沢社長は「世界レベルで技術を磨く姿勢を維持したい。新しい賞にもチャレンジしたい。社内の活性化だけでなく対外的なイメージも高まる。名古屋も首都圏も味にこだわる消費者が多く厳しい。そのような消費者に応えるためにも品質維持は欠かせない」と話す。
この5年間で5店舗。飲食事業部は豊島区に置いた。従業員は5年で3倍の150人になった。現在の売り上げは約7億円だが5年以内に20億円を達成し、上場を目指している。
それには内部体制固めのため管理部門と人材育成に投資が必要になった。これを踏み台に県外での店舗展開を計画している。
白沢社長は「たくさん入店依頼が来る。今後、さらに多店舗を考えてはいるが、そのためにも2、3年かけて内部体制をしっかり補強する必要がある。今回のファンドはそのための資金として活用する」と説明する。
店舗展開は当面県外。「東海や首都圏は景気が上向き。日本一のトヨタなど元気な企業が多い。盛岡、岩手の景気とはかなり隔たりがある。当分この状況は続く。景気が良い地域に出店するのは当然の流れ。イオンからの入店の誘いはある。イオンのSCは進化しており今後も上昇する。当社も勝ち組に入り続けたい」と話す。
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