2004年 9月 11日 (土)        

■ 〈経済〉盛岡の商店街活性化をテーマに研究発表 中小企業診断士養成課程

  中小企業大学校東京校(独立行政法人中小企業基盤整備機構)中小企業診断士養成課程研修生52人による盛岡市経営環境調査報告会が8日、盛岡市大通のリリオで開かれ、受講者が中心市街地活性化のための提言を発表した。市内の商店街、経済団体の関係者ら60人が出席した。

 報告会は診断士養成の最後の仕上げ。受講者は8月末に盛岡入りして企業や商店診断の総合診断実習に取り組んできた。

 消費者行動、商業構造、都市構造など6部会にチーム編成され、市、商工会議所、盛岡まちづくり会社、市内の商店街や大型店での商店主、消費者ヒアリングやアンケートを実施した。

 消費者行動部会の七里敦司さん(滋賀銀行)は、既存商店街の商店主と大型店利用者の商店街の魅力に関する意識調査結果を報告した。6割の商店主が「魅力がある」と答えたのに対して大型店利用者の4割が「商店街で買い物をしない」と答えた。郊外大型店利用者が既存商店街を利用しない理由は「遠い」「不便」「駐車場がない」の3点が上位だった。

 利用者が商店街に望む施設はショッピングセンター、駐車場、公園・歩道が上位を占めた。

 調査結果を踏まえ▽大通商店街=都会的でおしゃれな街▽肴町商店街=生活密着型の街▽盛岡駅前商店街=盛岡の名物、機能的な街▽材木町商店街=全体がレトロで観光の街−と、市内の4商店街像を挙げた。

 「各商店街とも顧客ターゲットを絞り、限られた資源の有効活用が必要。例えば、大通商店街は若い人が来る街。若い層をターゲットにさらに生活エンジョイ型の街に」と将来の街の方向性を提言した。

 商業構造部会では成田明弘さん(中小企業庁)が発表した。盛岡市の商業構造の現状として店舗規模の大型化、ロードサイド店の増加により商業重心の北方向への移動、県内商業の中心などと分析した。

 課題として郊外を中心とする大型店出店増に伴う大型店占有率の増加への対応、商店街の将来を見据えた展望や戦略の必要性を挙げた。その上で提言として大型店の適正規模を測定し、一定枠の制約を加えるために都市計画法等土地利用事前協議のときの行政指導制導入を提案した。

 中心市街地のゾーンニングによる機能強化も挙げ「中ノ橋、肴町周辺エリアは地域生活者や高齢者層を主要ターゲットとして位置付け、触れ合い、優しさを前面に打ち出し、地域コミュニティーの場としてスペースの確保を」と提言した。

 都市構造部会では小石修さん(中小企業基盤整備機構)が発表した。中心市街地と新都心の機能分担の立場を掲げながら、1万平方メートル以上の大規模集客施設が既存市街地のまちづくりを阻害しているかどうかの有無を審査する、まちづくり条例制定の必要性を提言した。

 中心市街地の拠点開発では、菜園地区の駐車場の整備、バスセンターの機能向上などを挙げ「バスセンターには温泉施設を設けて高齢者を中心とする休憩、娯楽、集客機能を高めてはどうか」と提案。リタイアした人や女性、高齢者らが参加したまち中再生協議会を立ち上げ、まちづくりへの市民参加の促進を提言した。

 研修生は17日まで市内に滞在し製造業4社、商店4店の個別診断も行う。


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