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紫波町日詰郡山駅の元中学校教師の田村晃一さん(69)はスズムシの大繁殖に今年成功した。「昨年は冷夏ということで余り増えませんでしたが、今年は温かい場所に移したことと猛暑にも助けられたのでしょうか1千匹は羽化しました。虫の鳴き声で夜眠れないほどです」と話す。取材中も「リーンリーン」と鈴を鳴らしたような鳴き声を聞かせてくれた。
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【写真】すだれいっぱいに付いたスズムシを引き上げてみせる田村晃一さん
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田村さんは現役時代に紫波一中と住田町立世田米中勤務時の2回スズムシを飼育していた。しかしどちらも冬越しに失敗して途絶えてしまった。今回は2年前にメス5匹、オス2匹を知人から譲り受けて飼育を開始した。昨年は冷夏だったことから3倍の20匹に繁殖がとどまったという。
大繁殖に成功した理由がある。「昨年と違い冬場に温かくしていたんです。巣箱を発泡スチロールでくるみ、段ボール箱に入れて押し入れの中で冬越しさせたんですよ」と田村さん。
6月末ころに卵からかえった。大量の幼虫だったため一つの巣箱では足りず、6つに増やし、3回の脱皮を経て今は大都市の駅並みに密集している。
巣箱には木炭や流木、すだれなどを置き、エサはナスに食パン、かつお節。3日に1度の割合で交換している。大切に育てて羽化したスズムシは昨年の50倍の1千匹と自然界では考えられない大繁殖。
大量のスズムシに分けたり、同じ血統同士の交配を防ぐため他のスズムシと交換するなどしたが500匹以上はいる。8月中旬から鳴き始め、今は朝と夜に大合唱。「夜眠れないほどですが、十五夜の月を見ながら聞くのが風流なんですよ」と話す。鳴き声は10月の中旬ころまで聞けるという。
来年の繁殖を楽しみにしている田村さん「水がめの中で飼うと鳴き声がいいと聞きますから、次は水がめで飼おうと思っているんです」と、今から来年の楽しみ方を考えている。
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