2004年 9月 26日 (日)        

■  〈経済〉もちもち食感のロールケーキ新発売 盛岡市の菓子店

「岩手産米っころーる」の発売に力を入れる菓子店ボン・フリュイ&丸基屋の佐々木栄一社長
【写真】新商品「岩手産米っころーる」の発売に力を入れる菓子店ボン・フリュイ&丸基屋の佐々木栄一社長

 盛岡市南大通1丁目の菓子店ボン・フリュイ&丸基屋(佐々木栄一社長)で、秋の新商品「岩手産米っころーる」の発売を始めた。南大通の本店、盛岡駅内フェザン店で取り扱っている。

 新商品はスポンジに県産などの米粉を使用してモチモチ感のあるように仕上げたロールケーキ。小麦粉を一切使用せずに米粉だけで焼き上げ、ロールの外側にあられをまぶし、米の素材を全面的に打ち出した。価格は1本(18センチ)税込み980円。

 ケーキのスポンジ部分は通常は小麦粉。米粉を使用したのは市内では同店が最初という。佐々木社長は「ケーキは小麦粉が当たり前だが、米の収穫期を迎え、米粉を使用した新商品を考えた。原材料費としては小麦粉の3倍になるが、実りの秋に合わせた新商品を開発したかった」と今回の商品開発の動機を語る。

 8月下旬から店舗でテストマーケティングをした。ロールの表面には、いった米や焼いた米、あられなどを付けて試食してもらった。同店では岩手りんごタルトがヒット中で「米っころーる」の発売で、さらに弾みを付けたいところ。

 同店では南部家の家紋双鶴の落がんなどの伝統和菓子を作り続ける一方で、次々に新たなオリジナル洋菓子作りに挑戦している。「高度経済成長後に菓子に対する味覚が大きく変化した。甘さを抑える傾向が強まった。当店のあんも砂糖から他の甘味料を使用してニーズに対応している。舌の変化や時代の流れなどに対応しなければ生き残れない時代」と危機感を募らせる。

 そのため客のニーズ把握とそれに対応する商品開発は欠かせない。「首都圏で繁盛している菓子店では絶えず新商品を開発し陳列する。3カ月の間に30種類も出す店があるが、その後残る商品は3、4種類ほど。それだけ客のニーズは変化しやすい。当店もそこまでではないが絶えず商品開発を考え、季節ごとに作っている」と言う。

 絶え間ない商品開発は客のニーズへの対応だけでない。競争相手に負けないためにも必要。佐々木社長は「この20年で県内の菓子店は30店廃業し今は50店ほど。もはや競争相手は同業者でない。県外からの菓子のチェーン店のほかドーナツ専門店、多種類のスナック菓子を置くコンビニエンスストア」と話す。

 そんな中での新商品。「米は岩手産を中心に使っている。岩手ブランドが今は全国に認知されている。銀座の銀河高原プラザに岩手りんごタルトのカタログがあるが、首都圏からの注文がうなぎ上り。岩手ブランドの強さを改めて感じた。今回の新商品の素材も岩手産。競争は厳しいが今後も地場の強味を生かした新商品を開発し店舗経営をしたい」と話す。


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