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台風21号は9月30日午前、本県を直撃。県南部を横断するように東に進み、正午過ぎ、三陸沖で温帯低気圧に変わった。台風の影響で各地で暴風雨となり、盛岡市や周辺町村でも冠水や倒木による道路の通行止めや床下浸水などの被害が相次いだ。市内では同日午前11時57分に最大瞬間風速24・9メートルを記録。29日午後1時から30日午後5時までの雨量は盛岡で121ミリ、玉山村好摩で124ミリ、紫波で129ミリ、雫石で77ミリ、雫石町岩手山で181ミリなどとなった。JRも終日、各線で運休やダイヤの遅れが相次ぎ、通勤や通学の足が乱れた。花巻空港を離発着する航空機も合わせて6便が欠航した。
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【写真】滝のようになって大坪川に流れ込む逆流水(紫波町)
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■盛岡市湯沢で畑など冠水
盛岡市湯沢地内では湯沢川に流れ込む農業用水路があふれ、周辺の畑や水田が冠水。近くの農家では床下浸水になった。
垂れ下がった稲穂の穂先まで水面に浸かり、時折農家が心配そうに見回りに訪れた。今年は4回目の冠水という。
■木賊川の洪水を警戒し出勤
盛岡市みたけ6丁目と滝沢村穴口境の県管理河川木賊川に架かる愛称「うしばし」付近で水位が約1メートル上昇。周辺地区は川より低いため、盛岡西消防署員や地元消防団、自治会住民らが土のうを積むなどして備えた。地域住民2人が近くの市立北陵中学校に自主避難した。
正午過ぎには既に橋げたまで水が達し、午後2時までの約2時間で水位が約20センチ上昇したが、午後3時前後から徐々に下がり始めた。
同時刻には雨足も弱まり、同橋下流の観月橋上流部では国土交通省岩手河川国道事務所が消防や市村職員の協力を得て、ポンプで河川水をくみ上げる作業をした。
滝沢村内では柳沢地区で事業所の建物1棟で床下浸水、大沢地区の作業場の屋根の一部破損、鵜飼地区の住宅の屋根の一部破損、一本木地区で雨水が側溝をつたって低地であふれるなどした。
玉山村では、北上川の増水で国道4号の船田橋の橋げた30センチ付近まで水位が上昇。周辺の水田が冠水するなどした。船田下田線などの村道が最大で5路線通行止めになるなどした。この影響により国道4号が渋滞した。住宅の浸水被害は床上、床下各1軒(午後4時現在)あった。
■紫波郡内でも冠水や倒木
紫波郡内でも道路の冠水や倒木が相次ぎ、紫波、矢巾両町の町道4線で通行止めが生じた。県道紫波川井線は全面通行止めになり、国道396号の佐比内地内では土砂流出により片側通行となった。
紫波町日詰中新田地内では線路下の地下道に水がたまり、午後0時25分から午後1時20分まで通行止め。高水寺地内の町道も冠水し午後0時25分から午後1時半まで一部通行止めになった。
日詰西2丁目の日詰八区公民館付近の町道白旗才時線で排水路が逆流。四方から水が噴き出した。資源ごみを保管する小屋の下を通って滝のようになって大坪川に流れ込んだ。
矢巾町では同町北郡山地内の西郷踏切が増水により通行止め。西部開拓道路では煙山5地割地内の交差点から和味地内の交差点まで数百メートルが道路冠水により通行止めとなり、流れ込む沢水で川のような状態になった。
■普代村で男性が重傷
県総務部総合防災室が30日午後4時現在でまとめたところによると、普代村では道路のり面の崩壊により、住家の一部が損壊し40歳の男性1人が両足、左腕を骨折する重傷。同日午前11時半、普代地区の4世帯に避難を指示した。
野田村では増水のため同日午前10時38分に、北地区14世帯、下安家地区3世帯に避難勧告したが、午後4時5分に解除した。
二戸市では増水のため同日午後2時、堀野地区の30世帯に避難勧告した。このほか、釜石市、種市町、久慈市、安代町などでも自主避難した世帯があった。
住家などの被害は、盛岡市東中野で住家1棟が床下浸水したほか、滝沢村でも強風により住家の一部破損が1棟、床下浸水が1棟、会社の床上浸水1棟、強風により作業場屋根の一部破損が1棟。
このほか、花巻市、釜石市、浄法寺町、普代村など県内合わせて12市町村で、床上床下浸水、土砂崩壊による建物の損傷などの被害が出た。
道路の被害は、盛岡市の県道大志田停車場線の浅岸−玉山村藪川間が冠水のため全面通行止め。矢巾町では県道矢巾西安庭線の南昌山地内が路面洗掘のため、町道赤沼・白沢線の北郡山地内が増水のため、共に全面通行止めとなった。
紫波町では主要地方道紫波川井線の遠山地内が道路冠水のため全面通行止め。滝沢村では県道網張温泉線の鵜飼地内が倒木のため、村道平蔵沢2号線が冠水のため、共に全面通行止めとなった。
このほか、岩手町、一戸町、二戸市、野田村、種市町、安代町でも冠水や土砂崩れや全面通行止めとなっている路線がある。
農業被害は北上市でリンゴの落下(50ヘクタール)、ラフランスの落下(3・3ヘクタール)が確認された。
■JR列車は運休相次ぐ
JR東日本盛岡支社の30日午後5時現在のまとめによると、大雨のため東北本線は盛岡〜一ノ関間始発の上下2本が運休。田沢湖線は盛岡〜田沢湖間で、盛岡と雫石の間の倒木のために停電し、午後4時過ぎまで運転を見合わせ、終日ダイヤが乱れた。花輪線は好摩〜大館間で午後1時過ぎから、河川の増水などにより運転を見合わせた。
大船渡線は気仙沼〜盛間が始発から上下6本が区間運休。八戸線は八戸〜久慈間で始発から終日全線運休となった。山田線は宮古〜釜石間で、釜石線は遠野〜釜石間で昼過ぎから運転を見合わせた。
■高速道路も一部区間通行止めに
日本道路公団盛岡管理事務所によると、高速道路は雨量の警戒基準に達したため八戸道の上下線の一部区間で正午から一時通行止めとなった。上下線の安代JC〜浄法寺IC、上り線の安代IC〜松尾八幡平IC、下り線の西根IC〜安代ICが通行止め。午後4時に全線開通した。
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