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岩手大学(平山健一学長)は1日、弘前、秋田の北東北3大学で設置を目指していた法科大学院(ロースクール)の設置構想を白紙に戻すと発表した。平山学長は「地域の大きな期待を裏切ることになり非常に残念だと思う」と述べた。
岩手大では同大人文社会科学部が中心になって3年前から設置準備を進めてきた。しかし昨年、教員確保が不十分として初年度の設置申請を先送りし本年度の全国一斉開校に出遅れた形となった。
これについて平山学長は「全国で68の法科大学院が一斉に開校し絶対数の多くない法律系の研究者教員の確保がさらに難しくなった。初年度に申請できていれば教員確保もしやすかっただろうが、その時は大学としての体制、学部の支援体制が十分ではなかった」と述べた。
「十分な志願者を確保し、十分な教育をし、しかも司法試験に合格。さらに地元に定着してくれるサイクルが成立しなければ、将来にわたって法科大学院を経営していくことは難しい」と、不十分な教育体制では、経営的に不安が大きいことも理由の一つに挙げた。
「北東北の弁護士過疎地に法科大学院設置をという狙いは、どんな問題にも対応できるゼネラリスト型の弁護士の育成。その中で大きなウエートを占める民事訴訟法の研究者教員を確保する見通しが立たなかったこともわたしの中では大きな原因になっている」と述べた。
今後の方向性として「弁護士過疎の北東北において、地域の人が十分な司法サービスを受けられるかどうかが大切。そのための対策は、今後も全学の課題になっていく」として、今後も司法サービス向上に大学を挙げて努力していく考えを示した。
平山学長は▽岩手大から他大学の法科大学院進学希望者のための演習や情報提供、相談などの受け付け開始▽地域連携推進センターに司法センター(仮)を設け、地域への司法サービス拡大▽北東北3大で共同事業開催など連携の強化▽基金を設け、奨学金制度の確立を図る|の4つを柱として示した。
「奨学金制度導入の時期は未定だが、相談などの学生支援は今すぐにでも。来年4月には、演習も始めたい」と述べた。
法科大学院は今年4月、全国で68校が開校。今年新たに6校が申請した。東北の法科大学院は、宮城県にある東北大、東北学院大の2校のみ。
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