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【写真】「とおぬっぷ《遠野》の語り歌M〜昔っこ 女ごの章」公演を控えた一條静子さん
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盛岡出身の声楽家、一條静子さんの「とおぬっぷ《遠野》の語り歌M〜昔っこ 女ごの章」は27日午後6時45分から、盛岡市の県民会館中ホールで初演を迎える。シリーズは3年ぶりの新作。遠野の昔語り4本を題材にした楽曲をデビュー40周年の一條さんが語り歌で表現する。
とおぬっぷ《遠野》の語り歌は第1作が1997年に初演となった。以降、99年、2001年と新作の初演を盛岡と東京で行ってきている。盛岡の赤石俊一さんが台本、金光威和雄さんが作曲という3人で毎回、唯一無二の世界を作ってきた。
今公演は「遠野三山伝説」「食わずの女房」「屁っぴり嫁ご」「七色の雪」。ユーモラスな話、悲しい話など、女性を主人公にした題材が選ばれた。
一條さんは「語り歌は世界でわたし一人しかやっていない」と話す。語り歌は、昔語りと歌を1曲の中に組み合わせた。高校から国立音大付属校の声楽科に進学し、大学、研究室と学んだ一條さん。クラシックの楽曲だけでは自分が出せないとの思いもあり、民謡や映画音楽などにも積極的に取り組んできた。遠野の昔語りに先行して岩手の民話を題材にしたオリジナル曲を演じ、今シリーズにつながっていった。
「高校から盛岡を離れ東京で生活を始めたが、東京はほとんどが地方出身者。望郷の念にかられるもの」と感じた。「日本人であるということは、西洋音楽を日本人が勉強しても第一は日本語を話すということ。地方生まれの日本人の自分ができることは、古里の文化を中央に持っていくこと」と考えた。
「一條静子の音楽をやりたい。歌謡曲と同じようにオリジナル曲をやりたい」。そこから赤石さん、金光さんとの共同作業が始まった。他と出来の優劣を競うのではなく、比べようのないものを表現していきたいという。
高校生のとき盛岡で初リサイタル。数々のリサイタルやオーケストラとの共演を重ね40周年の節目。一條さんは「40周年だからと構えてやるのではなく自然な流れととらえたい」と話す。
そんな思いの一條さんに公演まで1カ月を切り、赤石さんの急逝という訃報が入った。過去、演出にも携わっていた赤石さんを抜きで今ステージを仕上げていかなければならない。赤石さんが今公演の初演作が遺した最後の作品となってしまった。「赤石さんの関係者にはぜひ聴きにきてほしい」と願う。
ピアノは村田光弘さん、エレクトーンが武澤えりこさん。盛岡公演のほか東京・草月ホールでは11月9日午後7時開演で行われる。
全席自由4000円。予約、問い合わせは音楽工房かぴーれ(電話03−3316−3264)へ。
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