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安代町のゴトウ・シュウさんの個展が16日まで、盛岡市上ノ橋町のギャラリー彩園子で開かれている。同会場では5年ぶり。絵画作品を中心に15点を出展している。
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【写真】「森『生成』MN−C」
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板に張り付けた韓国の白い手すき和紙の上に、細かい色の点が何層にも重ねられている。筆やスプレーは使わず、歯ブラシに絵の具を付けて、木を削ったぎざぎざの部分にこすってはじく「スプラッシュ」という技法を使用。凹凸のあるマチエールを加工した紙の上には、風になでられる水面や波そのものを思わせるような動きが表れている。
今展のテーマは「森『生成』」。重ねられた色の奥に見える白い点は、一番下の韓紙の地肌。宇宙の彼方にある一番遠くの星をイメージ。何千何万という点の集積でできた画面の中に起こる消滅と生成の過程を通して、自身の心の中の宇宙を表現した。
グラフィックデザイナーとして長く、第一線で活躍し続けた。その制作の出発点はオプティカルアートと呼ばれる幾何学模様。グラフィックデザインの仕事から解き放たれた今も、その画面上には点の集積でできた動きが立ち表れている。
意識して作っているわけではなく、自然に出てくるその動きは「自分の持つエネルギーのようなもの」と思う。「消そうとしても消せない歴然としてある生命のDNA」が画面を作り上げている。
「MN−C」(145×290センチ)を展示した壁の前の床面には「ハプニングを生むためのインスタレーション」を制作。作品と同じぐらいの面積を使い、安代町で採取した白い砂の上に、コーヒー殻の細かい粒をまいた。足を踏み入れると、白い足跡が残る。それぞれの「行為の痕跡」を作品の中に取り込んでいる。
東京、埼玉、静岡と場所を変えながら、制作を続けてきたゴトウさん。帰省するたびに人口が減っていく安代町の現状に胸を痛めた。「自分が一つやり残したこと、それは安代だな」と8月に転居。現在は廃校になった小学校を拠点に「知的な触れ合いのできるアートステーション」の実現を目指す。「自分の最後の足跡、ドットを安代にしよう」と思っている。
午前10時から午後7時(最終日は同6時)まで。日曜定休。
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