2004年 10月 8日 (金)        

■  小児救急センターの設置を 盛岡市医師会が市へ要望

 盛岡市医師会(臼井康雄会長)は5日、谷藤裕明盛岡市長に対し市民の保健、医療、福祉に関して提言した。内容は▽仮称小児救急医療センター設置を視野に入れた新しい市保健センターのあり方▽ホスピスの設立▽高齢者痴ほう対策▽少子化対策・母子保健事業−の4項目。このうち、小児救急医療体制については、現状の体制の維持が限界にきていることを強調し、夜間・休日を含めた総合的な小児救急医療センターの設置を要望した。

 同市の小児救急医療は、市夜間急患診療所の設置、在宅休日当番医制度、小児救急二次輪番病院制の実施など、全国的にも誇れる充実した体制が敷かれている。しかし、小児科医の絶対数の不足や医師の高齢化などにより現体制の維持は困難になりつつある。

 二次輪番病院制は、市の夜間急患診療所と在宅休日当番医が、夜間や休日に子供が体調を崩した場合の初診を担当し、重症患者のみを小児救急入院受入当番病院に紹介する制度。これまで、かぜなどの軽い症状でも小児救急入院受入当番病院を受診する市民が少なくなく、当番病院の負担増や重症患者の治療の遅れなどが指摘されていた。

 このため医師会は「輪番病院制を長く維持するためにも負担を軽減する努力が必要」と昨年から小児科救急患者の受診の仕方について市民へのアピールを強化。その成果が実り、夜間急患診療所を受診する小児科の患者は昨年に比べて増加した。ところが、現在の夜間急患診療所では、市内の小児科医が毎晩交代で出勤し、多い時には50人以上の患者を一人で診察している。このまま患者が増加すれば、夜間急患診療所の運営そのものが難しくなる。

 臼井会長は「このままでは制度疲労をきたし4、5年で体制の維持ができなくなる。今後のことを考えれば夜間、休日を含めた総合的な小児救急医療施設の設置が望ましい」と強調。「保健センターを新築するのであれば計画に盛り込んでほしい。財政的に難しければ、ほかの子供病院などとも連携し、市立病院の小児救急を特化させる形で充実を図る方法もあるのではないか」と提案した。

 これに対し谷藤市長は「小児医療の充実を望む市民の声は大きい。医師確保など難しい問題もあるが、市立病院のあり方を考えていく中で一つのテーマにしたい。市立病院の果たすべき役割について研究しなければならない段階に来ている」と述べ、前向きに検討する姿勢を示した。

 県全体で要望が強いホスピスについては医師会側が「厳しい財政状況の中、市単独での建設、運営が難しい状況にあることは分かる。対象患者数の多い盛岡に音頭を取っていただき、盛岡医療圏11市町村が協力して独立型ホスピスを設置できないか」と提案。

 谷藤市長は「必要性についての認知はあると思う。どの市町村も財政的には厳しいが、共通のテーマとして話題にしたい」と答えた。


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