2004年 11月 6日 (土)        

■  〈わが歳時記〉11月 高橋爾郎

 早いものでこの歳時記も11月だ。紅葉も過ぎて朝晩はめっきり寒くなった。この小文が掲載されるころは岩手山の初冠雪や藪川のマイナス気温が話題になっていると思う。

 11月、陰暦の異称は霜の降りはじめる霜月だ。3日は文化の日、昔は明治天皇の遺徳をたたえ、お生まれの日を記念して明治節といった。文化の日となったのは戦後のことである。

 7日は冬の気配、初めて立つ立冬、22日は霜深くなり寒く、少し雪が降る小雪、23日は勤労感謝の日。この日も昔は新嘗祭(にいなめさい)といった。天の神、地の神にことし収穫の新しい穀物をささげて感謝する祭りだ。いまも宮中や全国の神社で続けられている敬虔(けいけん)な行事である。

 前後したが15日は七五三である。男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳、晴れ着姿で氏神や鎮守の社にお参りをする。そしていままでの無事を感謝し、これからの成長を祈るのだ。土、日曜などは八幡宮に着飾った子供たちが、おじいちゃん、おばあちゃんや両親に手をひかれ、たどたどと石段を上りお参りをする情景は、まさに一幅の絵のようだ。

 子供たちより付き添う親の方がうれしいのである。千歳飴の袋を下げて歩む子供らを見ると心優しく、そして強くたくましく育ってほしいと思う。ぼくも孫4人、それぞれお参りした日が昨日のようだ。おかげさまで皆すこぶる健康である。

   ※    ※

 孫が下校の途中で蛇の抜け殻を見たという。物好きな妻が孫を連れて拾いに行った。何と3匹の抜け殻が近くにあったという。蛇の抜け殻を持っているとお金がたまるという俗説がある。ちなみにぼくの干支(えと)は巳(み)である。

 何と1番大きいのが1メートル70センチ、2番目は1メートル40センチ、3番目は80センチである。ほぼ同じ場所にあったという。地域の人々からは大きな蛇が住んでいるという話は聞いていたが、その大きさにびっくりした。これは、つがいの蛇と子供の抜け殻であろうか。かさかさに乾いてはいるが、粘り気があってやはり動物の皮膚という感じだ。うろこの形がしっかり残っていて尾の先端まで細長い袋状になっている。

 目玉の跡まで丸く付いている。脱皮とはどのようにして抜けるのだろうか。学者の先生方からお聞きしたいものである。大事に保存したいと思っている。

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 11月は菊の花の季節だが時雨の季節でもある。晴れていると思うと急に雨が降り、ぱったりとやんで日が差す。そして虹が立ったりする。情緒的だが、ぼくはこの季節は好きではない。もう間もなく冬が来るからだ。

 

 遠山に雲の日かげや夕時雨

 岩動 露子

 牧はよし時雨の馬車に逢ふことも

 田村 了咲

 凩に吹かれ夕餉の灯にもどる

 宗像 史子

 木枯や声をもたざる微笑仏

 折居 虎彦

(北宴同人)


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