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日本を代表するジャーナリスト立花隆さん(64)を講師にしたNKH大学セミナー「立花隆に学ぶ〜人間の能力とその可能性 スペシャリストとゼネラリストをめぐって」の第1回講座が6日、盛岡市上田の岩手大学で開かれた。NHK盛岡放送局と岩手大学の共催で12月5日までの4回シリーズ。
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【写真】岩手大学で講義する立花隆さん
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第1回は「飽くなき好奇心の源流とは?」がテーマ。立花さんは40年間の執筆活動を振り返りながら、ジャーナリストやゼネラリストの定義、大学のあり方などについての持論を展開した。
「人生は自分探しの旅。人は生まれてから死ぬまで自分探しの旅をしていると思う。若い人は未来を見つめてこれからどう生きるかを考える。わたしも含めて老いた人は今までの自分の人生が何だったか、何をしてきたか振り返る」と、率直な今の心境から語り始めた。
「わたしは子供のころから旅をしていた。生まれは長崎県だがすぐに茨城県に移住。その後、北京に移り住み帰国するなど転々とした。若い時分は欧州や中近東などを放浪した。イラクで殺害された香田証生さんと同じ状況が、わたしにもいつ起こっても不思議でなかった」とも述べた。
ジャーナリストとしての自分を「異質メディアを縦断しながら発信し専門領域も縦断してアウトプットしてきた」と分析。さらに「これは世の中の人に見える部分。しかしインプットはその100倍以上はある。めちゃくちゃ本を読んできた。書いた本と読んだ本は1対千くらい」と話す。
立花さんによると、ゼネラリストとは、社会全体が見える人、知の世界全体を見える人、どんなスペシャリスとも話ができる人、日本経済新聞を1面から最終面まですべて理解できる人、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンを読める人という定義になる。
「日経は経済に詳しいばかりか、政治面や科学面、文化面も優れている。この分野では日本の一般紙は太刀打ちできない。さらにヘラルドは日本のどこの新聞よりはるかにすぐれている。英語そのものは難しくない」と説明する。
その上で「大学の教養課程は変えるべき。使える英語を教える。今までの語学教師には退いてもらう。アメリカの大学で使用する教科書を採用する。ネットも英語を駆使して検索する。圧倒的に情報量が違う。日本の大学は世界水準から比べ相当ダウンしている」と大学側に苦言を呈した。
政治から科学から芸術、宗教、宇宙まであらゆるジャンルに取材活動をしている。
99年、2000年には「21世紀プロジェクト、ヒトの旅」(TBS)の取材で、遺伝子技術、再生医療、ロボットなどアメリカの研究者に単独でインタビュー。「21世紀知の挑戦」(文藝春秋)として出版した。
「日本のジャーナリストはサイエンスが弱い。適当に取材する人間も。わたしは研究者の論文を読んでから取材する。それなりの準備が必要。相手もこの人間はどの程度理解しているかでつき合う時間が違う。各領域で世界トップの研究者100人以上とほとんど4、5時間取材した。家庭教師に教わった感じだ」と、紹介した。
「さまざまな仕事をわざと広げている。自分が知りたいことに忠実。東大でも講義したが、取材以上に準備に時間をかける。90分の授業だが、何度か4時間も話した。最後は体を壊して入院してしまった」。全精力を傾ける人となりをにじませた。
会場には大学生や一般市民約400人が詰め掛け熱心に聴講した。立花さんは講義時間を気にせずに話し続けた。
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