2004年 12月 02日 (木)        

■  「がんばらない宣言」の旗下ろす 広告費削減で取りやめへ

県のがんばらない宣言の広告
【写真】県のがんばらない宣言の広告

 県議会12月定例会は1日、一般質問が行われ、佐々木俊夫氏(自民ク)が増田知事の「がんばらない宣言」を頑張りすぎと批判して論陣を張った。佐々木氏は宣言の広告宣伝費に4カ年で約2億円が投じられたと指摘。米国紙が「がんばらない」を「ギブアップ」と報道したことも問題視した。増田知事は「今まで多くのお金を使ってきたが大いに効果があったと判断している」と宣伝効果を強調したが佐々木氏は納得せず、増田知事は「県の厳しい財政の中で宣伝広告費も相当大胆に削減しなければならない」と述べ、今年度をもって「ギブアップ」する方針を示した。

 佐々木氏は自ら米国ウォールストリート・ジャーナルの取材を受け「がんばらない宣言」が報道されたことを踏まえて質問した。

 「岩手の人々は明治維新後賊軍とか、へき地と言われながら夢と希望を持って頑張ってきた。わたしは宣言に納得してないと言ったら、6月30日の1面準トップに知事の写真入りで報道された。表題に岩手県は今まで成功しなかったから頑張らないことを決めた、ギブアップと書いてある」と述べ、増田知事の所感をただした。

 「4カ年で1億9500万円を全国紙中心に広告費を支出しており、1年約5千万円の多額の出費だ。広告に対する全国からの反応は4年間で2万3862通、1通当たり8200円の費用がかかった。県財政が極めて厳しく職員削減と経費節減のため各事業を見直し、補助金を廃止して県民に忍従を求めているとき、4年間で約2億円もの広告宣伝費の支出は妥当か」と質問した。

 増田知事は「宣言の趣旨は経済的利益や効率性のみを追求する考え方や、東京中心の画一的な見方というような価値観を転換して、見過ごされていた地域の歴史や自然文化、産業、生活様式などを再発見して上手に活用していくこと」と宣言の趣旨を説明。

 広告宣伝費について「わたしどもに多くの意見が寄せられている。岩手県として大胆な理念を発信していく取り組みを行ったことに多くのメディアが取り上げた。それだけのパブリシティ効果があったと受け止めている。内容について賛否いろいろあるが、岩手が持っている真の地域力をより後押ししていくことで今まで多くのお金を使ってきたが大いに成果があったと判断している」と述べた。

 佐々木氏は「宣言は作家の椎名誠氏との合作だ」となおも批判し、来年度予算に広告宣伝費を計上する考えをただした。増田知事は「大きな成果を上げてきたのでここでひとつの区切りにしたい」と述べ、「がんばらない宣言の広告費も削減の対象にしようと考えている」と打ち切りの方針を明らかにした。


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