2004年 12月 03日 (金)        

■  もち米仕込みの日本酒初搾り 紫波町の月の輪酒造

 JAいわて中央(長沢寿一組合長)で集荷したもち米を仕込んだ日本酒の初搾りが2日、紫波町高水寺の月の輪酒造店で行われた。もち米の酒は昨年産に続いて2度目。ヒメノモチのほか、今年は岩手産品種の「もち美人」も仕込みに使用。搾り立ての原酒も販売する。同酒造店の横沢大造社長は搾った酒を舌で転がし「新酒の状態でもまるみがある。自信を持って出せる良い酒になるだろう」と話していた。


もろみを搾り袋に入れ船に並べる船頭
【写真】もろみを搾り袋に入れ船に並べる船頭

  同農協はもち米生産量が日本一。もち米を使った加工品も管内では次々に生み出されており、昨年産のヒメノモチを用いた日本酒は今年1月に仕込み、3月に5000本を発売。好評を得た。

 管内のもち米は今年1万400トンを生産。このうち減農薬のヒメノモチと減農薬・減化学肥料のもち美人をそれぞれ玄米で1・8トン、同酒造店でのモチ酒に回し、前回の3倍を仕込んだという。

 今回の仕込みは11月12日に始まり、それぞれ発酵させた。発酵は順調に進み、もち美人が最初に搾りに掛けられた。

 搾りは発酵したもろみを固体と液体に分離させるための「船をかける」という作業。酒造り工場では、作業する船頭が船の脇に立ち、昔ながらの作業で管を通じてたるから送り出されるもろみを搾り袋で受け止め、口を押さえて次々と船の中に横積みしていった。しばらくして船口からは、こされた液体が流れ出してきた。まだ白濁しているが、おりが沈殿すれば透明な液体になる。

 この状態は生原酒と呼ばれるもので、日数をおいて通常の酒になり、出荷される。今回は同農協が「もちモチ酒」として売るほか、月の輪でも主に県外市場で「もちっ娘」として販売。約1万5000本が製造される。売れ行きを見て、増産に対応する。

 今回は要望が高く、生原酒も商品化(720ミリリットル、1800円)。10日から、限定1000本を販売する。透明酒と濁り酒は1月中旬に発売の予定。720ミリリットル、1575円。同農協の商品はサン・フレッシュ各店で販売する。

 横沢社長は「こうじ作りが難しい。もち米は吸水力が高いので限定給水で調整した」と苦労の一端を話す。しかし、絞り出された酒を口に含み、良い酒と納得した顔を見せた。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします