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| 【写真】スケッチ画を展示している夢風庵で、大河原伸一さん |
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盛岡市東黒石野2丁目の大河原伸一さんが透明水彩で盛岡を描いた「もりおかの町並み
スケッチ小作品展」は20日まで、作り菓子の店・竹芳(同市東安庭1の6の2)で開かれている。菓子店の店内、菓子と茶を楽しめる茶室・夢風庵の室内に合わせて20点を展示。今展では、懐かしさの感じる建物と新しさのある高い建築物が混在する盛岡の町並みを集めた。
大河原さんは1941年、東京生まれ。神奈川県の川崎や横浜で育った。83年に転勤で岩手に来た。中学のころから、絵を描いていた。勤務時代も時間をやりくりして、岩手に来た当初から駅舎をモチーフに描き続けてきた。ほかに自然の風景や菓子もモチーフになった。
大河原さんが来たころから、盛岡の町は急速に変化していった。82年には東北新幹線が開通。以来、大きく変化し続けていると映る。育った町でよく見たモルタル壁や板張りの家など高度成長期に建てられた家にも懐かしさを感じる。「有名になったものは別として」盛岡の町を歩いていると、そんな建物が気になる。しかし「描こうかと思っているうちになくなってしまう」経験をしてきた。
3年前、竹芳が紺屋町から移転してすぐ、先代社長と知古の間柄だった大河原さんのスケッチ画が店内に飾られた。このときは市内でも古い建物が比較的残り、まとまった町並みを作りだしている鉈屋町、神子田町辺りをスケッチしたものだけを集めた。
大河原さんが描く絵はペンでスケッチして透明水彩で色を落とす。ペンは鉛筆ほど滑るような筆致にならないが、ぶれが絵にニュアンスを与え、古い建物の風合いを引き出す効果が見られる。ペンの明瞭な線が、建物に歳月が与えたしみやゆがみ、はく落など細かなディテールを再現。絵の具の重ね塗りが膨らみを持たせている。
今展は「古い顔・新しい顔」と副題を付け情緒感じる古い建物とビルの双方が収まる風景を集めた。「下の橋町の小番自転車」「本町通1丁目のクリーニング白光舎」「長田町の中央通渡辺たばこ店」「中央通3丁目の新山小路」「本町通2丁目の東商店・北川時計店」「中央通1丁目の佐藤写真館」「菜園の旧塩卸協同組合」などの付近を描いた。
一つの画面に新しい建物と古い建物が収められるが、大河原さんにとって主役は古い建物。「一気に選手交代した中で頑張っているものがまだある。頑張っているものへの応援メッセージと思って描いている」と大河原さん。混在によって変化や時の経過を浮かび上がらせている。
会社員のころは休みを利用し、2000年の定年退職後は、都合が付く限り、都心の方に出てきてスケッチする日々。「なくなっていくのは寂しい。まだ知らない何かが残っているはずと歩いている。皆さんから情報をもらうとすぐに描きに行く」という。「しゃかりきになって描いている」と話す言葉にはいつなくなってもおかしくないとの危機感がにじむ。
竹芳の夢風庵は予約制で、お茶、お菓子を楽しむことができる。同社の長澤武久さんは営業時間で客の予約がなければ希望者を部屋に案内してくれる。問い合わせは電話653−6158へ。
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