2004年 12月 10日 (金)        

■  〈岩手競馬〉県執行部と議会との緊張高まる 決算委は審議中断も

 県議会決算特別委員会(川村農夫委員長)は9日開かれ、農林水産部の審議で県競馬組合(管理者・増田知事)の経営問題が論議された。現在組合が赤字処理のために行っている繰り上げ充用の合法性が論議され、先に県が議員配布した内部報告書をめぐって議事が数時間中断する場面もあった。委員会後には、高橋賢輔氏(民主県民会議)が競馬議会議員を辞職する意思を示し会見した。組合への50億円の融資案件をめぐり会派と執行部との間で緊張は高まっている。13日の常任委員会が山場となる。

 渡辺幸貫氏(民主県民会議)は組合が赤字補てんのため会計処理している繰り上げ充用を地方自治法上、不適切と指摘した。和嶋農林水産企画室長は「他県の一部事務組合にあって従来から基金の取り崩しによって処置できない場合は繰り上げ充用の措置を講じるのが一般的なやり方で本競馬組合も2000年度の決算で初めて歳入不足を生じたが、他県の例を参考にしながら行った」と答弁。

 渡辺氏は繰り上げ充用を▽国庫補助金、負担金、交付金などが年度内に収用できなかった▽予定した地方債の年度内借り入れができなかった▽地方税の滞納、災害による減免などにより予定額が得られなかった▽歳計現金の亡失−の4項目に限られ、競馬組合の会計処理の理由には当たらないと主張した。

 今泉敏朗農林水産部長は「他県の例にならいながら行った」と答弁し、全国の競馬組合の先例にならった会計処理であると繰り返した。

 伊藤勢至氏(民主県民会議)は県庁職員が組合内部を調査し、3日に県議会に配布された「クロスファンクショナル報告書」について「議長に提出されたものは3倍の厚さがあった。われわれにまだ示されていない資料があるのではないか」と質問。

 佐々木博氏(同)が「信頼関係にかかわる問題だ」と議事進行をかけ、世話人会を開いて事実関係を確認した。未提出の資料はないことを確認して委員会を再開したが、平澄芳氏(自民ク)、菊池勲氏(同)は納得せず、改めて世話人会を開くなどして議事は空転した。

 及川幸子氏(民主県民会議)は50億円融資の使途についてただした。菅原畜産課長は「長期借入金の元金の約定償還分13億円、競馬収支の不足分、地方債の借り入れ償還分6億円含み21億円の合わせて27億円。公営企業公庫からの還付金や佐賀、荒尾との相互発売にかかる協力金の収入が遅れることなどによる一時的不足分約10億円で50億円になる」と答えた。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします