|
いわて起業家大学開校10周年を記念した冊子「いわての起業家30人」(県商工労働部発行、いわて産業振興センター編集)がこのほど発行された。同大学の過去10年の受講生は859人。現在、開校中の04年度下期受講生は109人。これまで約90人が起業している。同冊子には上場を果たしたトップ起業家から同大OBの起業家ら30人が登場する。
ソフトウエア開発からワイン製造、リサイクル、飲食店など分野はざまざまだが、起業への思いや起業後の歩みなどがつづられており、次に続く予備軍に向けたメッセージにあふれている。
冊子のトップを飾るのは、昨年上場を果たしたワイズマンの南舘伸和社長。家業を継ぐ予定で岩手に戻ったが、パソコンを買いひそかに会社を興す計画を立てていたと本音をもらしている。
南舘社長は「ノウハウはなかった。目的があってそのために何をするか。どれだけ深く考えいかに実行するか」と語り、起業家精神の神髄に触れている。
創業者になる夢を実現させたのは医療画像システム開発で著名なドリームアクセスの高橋和良社長。創業15年が経過するが、カナダのビクトリア大学の学生も採用し自社製品が世界スタンダードになる夢を追いかけている。高橋社長は「先輩の苦労話が勇気を与えてくれた」と自身の原動力を語っている。
OBでは県内でバルーンアート事業を展開しているバルーンスタジオNの福成菜緒子さんが紹介されている。3人の子供を持つ母親の福成さんが起業を目指したのは6年前の46歳のとき。
盛岡のホテルで見た新郎新婦の風船の人形に感動したことがきっかけでアメリカでのバルーンアートの世界大会にも出かけるほどに。福成さんは「小さな子供から大人まで笑顔になれること。その笑顔を見たときこの仕事をして良かったと感じた」と起業後の感想を語っている。
ほかに「途中でやめるなんてできなかった。だから会社を辞めてでも製品化してやろうと思ったんです」(金澤闊朗情報システム研究所所長)、「自分が理想とするワイン造りをとことん追求してみたかった」(五枚橋裕五枚橋ワイナリー社長)、「最後の仕事はいつか郷土のためにやろうと思っていたんです」(森一夫ラング社長)など、起業への熱い心を吐露している。
同冊子の編集を担当した同センター新事業推進部新事業支援課の漆田武志主査は「10周年を記念して製作した。受講生の中には起業を準備中の人もいる。起業家の成功者や起業中のOBの歩みなどを読み頑張ってもらえれば。県内の商工団体や学校などにも配布した。残部は少ないが欲しい人がいれば連絡を」と話している。
問い合わせはいわて産業振興センター(電話621−5070)。B5版変形の80ページ。2千部発行。
|