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【写真】小赤沢直子さんが開設した生涯学習塾「めだかの学校」
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雫石町下町東の小赤沢直子さん(58)は自宅兼アトリエを改装し、私設の生涯学習塾「めだかの学校」を今月開設した。多種多彩な出合いを通じた、ものづくりや交友を財産に「誰が生徒か先生か」、誰でも講師、受講者になる学びの拠点を目指す。誰にでもやがて訪れる老い。「みんな一緒になれば子供にすがらずとも自立して過ごせる」と小赤沢さん。仲間の有志が開設を励ます会を10日に開く。
「めだかの学校」は2階建て。1984年(昭和59年)に現地に移り住んだときは自宅兼居酒屋だった。90年(平成2年)に趣味だった着物をリメークする洋服作りや亀甲織りなどのアトリエ・ギャラリーとして夢工房ハンドメイド・キャロットを設立した。改装は今回で7回目。
広さは小赤沢さんの寝室を除き1、2階合わせて250平方メートル以上。1階はキャロットの事務所、洋服や小物の展示スペース、講座用の化粧室など。ペレットストーブが設置され、地域の人がまきを運んできてくれる。
1階西側は小赤沢さんの姉・市倉節子さん、勝さん夫婦が営む農家レストラン「めだかの学校給食ぱせり」が同居。テーブル席と座敷は20人以上収容できる。敷地内には数台分の駐車場、講座も可能なガーデニングの庭も。夏はオープンカフェとしても楽しめる。
2階は亀甲織、裂き織りの制作、講座会場兼作品展示の各スペースが確保されている。西側の県道盛岡横手線越しに御所湖が眺望できる8畳間も今後活用する考え。既に花の絵、写真、木工、スケッチ、ビーズ創作、無農薬栽培の講師陣が名を連ねている。
「人生ってどう転ぶか分からない。いっぱいポケットを作って、学ぶ心を持っていたから学校で学ぶ以上のものを得た。年齢に関係なくいろいろな方から習いごとをさせてもらった」。
小赤沢さんは住田町出身。中学校卒業後に大船渡で裁縫師に1年師事後、岩手中央バス(現岩手県交通)に就職。67年(昭和42年)雫石へ嫁いだ。最初は橋場にある夫の実家で家業の魚屋を手伝った。84年に現在地へ移住した。
約2年後、サラリーマンだった夫が自殺した。41歳だった。
「優しい人だったが酒を飲むと暴力が出た。今でいうドメスティック・バイオレンス。娘2人に助けられた。それまで小赤沢家の姉っこだったが、夫が亡くなり自立しなければならなくなった。どこへ行っても町ではよそ者扱いされた。自分が動くことで初めて認められることを知った」。
小赤沢さんの生きる原動力は「何か自分にできることはないか」だった。
PTA、商工会女性部で役員を進んで引き受けた。橋場時代に調理師の免許を取得。居酒屋開業に役立った。活動に参加していくことで、さまざまな技術を習得し、交流が生まれた。93年のアルペン世界大会開催誘致にわく中、夢灯り3千個を作って歓迎する組織の中心になった。
県の男女共同参画サポーター、いわて環境パートナーシップ理事などを務め、県内で講演や着物リメークを実演している。さまざまな場所へ積極的に足を運ぶことで、新たな興味関心が生まれ、技術や資格を学び、交流と活躍の場が広がった。
「癒やしの場を作りたいと数年前から考えていた。皆さんのおかげでここまできた。学歴はないけど雫石の地に育てられた。学ぶ喜び、学ぶことに年齢は関係ないことを、多くの人に知ってもらいたい。人間50歳を過ぎればみんな先生。おせっかいと言われても、先生も生徒も癒やされ、みんなに輝いてほしい」。小赤沢さんは願う。
めだかの学校は電話019−692−2616、ぱせりは電話692−1382まで。ぱせりは季節の食材を生かしたメニューを提供。営業時間は午前10時から午後6時まで(小宴会、ティーパーティーなど応相談)。
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