2005年 1月 9日 (日)        

■  〈美術〉世界の美術館展始まる

県立美術館で開かれている「世界の美術館 未来への架け橋」
【写真】県立美術館で開かれている「世界の美術館 未来への架け橋」

 「世界の美術館 未来への架け橋」展が盛岡市本宮の県立美術館で開かれている。1990年代以降に世界各地で構想、実現された25の美術館・博物館建築を紹介するもので、世界的建築家が設計した美術館の模型、図面、建築写真など約300点が展示されている。2月27日まで。

 同展は展示される美術品ではなく、展示される空間、周囲の風景と関与する美術館建築物にスポットを当てる内容。近年、世界各国で巨大な規模の美術館が次々とオープンしているが、その美術館建築には発注元の意図とともに、建築家に大きな表現の機会を与えている。

 オフィスビルなどとは異なる美術館の特性として、美術館建築そのものが高い創造力のある芸術性を求められている。それだけに建築家は表現欲求を満たせる素材であり、野心的な美術空間は人々をひきつける。同展で紹介される美術館は、本来の美術展示機能はもとより景観、地域の歴史と創造といった社会的要素を含みながら、個々の建築家が独自の観点でつくり出した総合芸術作品と言える。

 取り上げられているのはグッゲンハイム美術館・ビルバオ(フランク・O・ゲーリー)、バイエラー財団・リーエン(レンゾ・ピア

ノ)、アルタミラ洞窟壁画博物館(ファン・ナヴァロ・バルデヴェク)、フォートワーズ現代美術館(安藤忠雄)など。

 レム・コールハースのZKM、アート・アンド・メディア・テクノロジー・センターは実現しなかった計画案の紹介。ドイツ・カールスルーエの設計コンペで1等を取った。外観は四角い箱のようでありながら、照明と外壁素材などにより、豊かな表情が提案され、複合施設の雰囲気を放っている。

 アルド・ロッシのオランダ・マーストリヒトに建つボネファンテン美術館は、川に面した正面がシンメトリーな造り。両翼に当たる赤れんがの四角張った部分と、それに挟み込まれるように建つドーム塔は硬質な銀色の板で覆われ、その対比は時代の融合を感じさせる。川面に映し出される光景は、イスラム色をも想像させる。


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