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斎藤茂吉の「残雪」(「短歌研究」第2巻第3号、33年3月1日発行) |
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盛岡市中ノ橋通1丁目のプラザおでって6階、盛岡てがみ館で第17回企画展「珠玉の原稿の数々〜肉筆で見る小説、詩歌、評論…」が始まった。活字になる前の創作過程を垣間見る肉筆原稿からは、作者の作品に対する息遣いなどが伝わってくる。その筆致には作者の人柄やそのときどきの心中すら表れているようだ。
企画展としては約30点の資料を展示。原稿のほか、原稿が活字になった出版物も一部展示している。
岡本かの子の原稿「北原氏の顔の画をみつめて」は夫一平の描いた北原白秋の絵にかの子が書いた短文の原稿。「童心には八方睨みのところがある(以下略)」の原稿は「短歌研究3月号」(1933年3月1日発行、改造社)に絵とともに掲載された。
その白秋の原稿2点が紹介されている。同号の「短歌研究」に掲載された「白須賀」と「本興寺林泉・その二」。「白須賀」は詩1編と短歌3首という内容で、遠州浜名郡白須賀(静岡県湖西市)の宿を詠んだ。ペン書きのインクは細くて薄く、優しさを感じさせる筆致。
斎藤茂吉の原稿「長塚節」は筆書きのきちょうめんな原稿。歌集「病床雑詠」などを中心に長塚の晩節の歌風を論じている。「現代短歌全集」第4巻付録「月報」第5号(30年、改造社)に掲載された。
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北原白秋の「白須賀」 |
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「石川啄木詩稿ノート『黄草集』(復刻版)」は76年に盛岡啄木会が発行したもの。原本は日本近代文学館が所蔵しているが、細かいところまで綿密に再現した復刻版。啄木が残した5冊の詩稿ノートのうち最多の作品を収めた詩稿集で、05〜06年に作られた作品で構成される。
今展ではその中から啄木自身の手による扉絵と目次のページ、とりわけ有名な「香盞」の中の「琴を弾け」のページを紹介。目次では「琴をひけ」とひらがなになっているのが面白い。
併設の「啄木をめぐる人々〜part17」では啄木と親交のあった小笠原謙吉の吉田孤羊あてはがきが興味深い。
1928年3月3日付の書面は、吉田が「あこがれ」を装丁で表紙に濃緑の笹の葉と解説しているのに対し、啄木はわたしにリンドウだと話していたので直すようにという趣旨の内容。吉田は笹の葉を直すことがなかったという。今日の通説では笹リンドウとされている。笹リンドウはリンドウのことで、小笠原の話が通った形になっている。
「『ハコダテ』の地に眠る啄木」という吉田のアルバムを展示。函館にある啄木一族の墓を次女房江が訪ねたときの写真も収められている。
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