2005年 2月 7日 (月)        

■  〈経済〉外資系企業を誘致する方法 三重県の取り組みを学ぶ

 ジェトロ盛岡貿易情報センター主催の地域経済活性化セミナーが4日、盛岡市菜園の農林会館で開かれた。三重県農水商工部企業立地室の藤本和弘室長が、三重県の外資系企業誘致の取り組み事例を発表した。県内の商工行政関係者ら30人が受講した。

  三重県には外資系企業が28社ある。企業立地室は18人体制で97年から東京誘致活動拠点事務所を設置し、同県東京事務所職員とは別に専門職員3人を配属、企業誘致に取り組んでいる。

  藤本室長は「外資系誘致には東京に当立地室直属の専門職員の配属が必要。誘致対象の外資系企業と交渉し、その情報を本庁に伝える。こちらでは次の日までに返事などを英文で伝える。アメリカの半導体研磨メーカー、キャボットの誘致成功はクイックリスポンス」と外資系企業の誘致の条件にスピード対応を挙げた。

  同立地室が中心になり誘致した巨大なアメリカのNPO、アンダーライターズ・ラボラトリー・インクがある。アメリカに輸出する商品などの安全規格の証明書を発行する団体。商品などの安全規格を検査するための建物があり、高度な技術者がスタッフ。対米輸出企業は同団体での証明が必要。同団体の誘致成功は、三重県知事のアメリカ本部へのトップセールスと言う。

  同立地室では外資系企業誘致を県内の雇用創出、経営手法や経営知識等の移転、県内企業のグローバルな競争改善、持続可能な資本流入、地方経済と自治体の強化ととらえ、誘致対象企業から徹底的にニーズを聞く対応を展開している。

  外資系企業誘致には誘致のための戦略を構築し、具体的な成果を上げる点に力を入れている。そのためM&A(合併・買収)の推進などに努める必要もあると言う。藤本室長は「外資系製造会社の日本や三重県への入り方の多くは既存の工場のM&A。日本ではまだM&Aをマイナスのイメージで考える企業人もいるが外資の優良企業は優良企業をM&Aする。買ってもらうような企業にして置くことも重要」と述べた。

  地方自治体の役割としては積極的な投資家を求めるためにも地域の強味の明確化、誘致機会の促進、優遇措置の策定、労働市場の育成、規則の簡素化などを挙げた。「何が地域の強味か。自然が良いなどの観光資源だけでなく産業として何が有利になるのか。外資はグローバル経済の中で動いているのだから」と話していた。

  同センターの田附範雄所長は「地域への外資系企業の誘致で資本、技術、経営ノウハウが入り雇用も生まれる。地域経済の活性化策として外資系企業誘致を考えてみる時代」と話していた。

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