2005年 2月 9日 (水)
■ 新時代の地域づくりを 岩手大学でフォーラム
新時代の地域づくりフォーラムで講演する橋本昌隆さん
新時代の地域づくりフォーラム(INS地場産業研究会)が5日、岩手大であり、行政、NPOなどの関係者約70人が参加した。高齢者でも楽しめる卓上ビリヤード「ミニヤード」を開発したひょうご福祉新産業研究会世話人の稲葉輝彦さん=兵庫県立工業技術センター=、身に付けられるコンピューター「ウエアラブルコンピューター」をNPOで進めている「チームつかもと」の橋本昌隆さんら、産学官連携の成功者を招き、新時代の地域のあり方を探った。
稲葉さんは「日本はこれから人口の3分の1が高齢者という超高齢化社会を迎える。それは考え方を変えれば、大きなビジネスチャンス。誰もが不自由なく使える機能性、美しさを持つユニバーサルデザイン(UD)のものづくりは、今後さらに求められるのは明らかだ。UDに高度な技術は必要ないが、1社だけでは売れる商品を作ることは難しい。さまざまな業種、大学などと連携をし、ニーズを把握することが大切」と述べ、異業種間のネットワーク・ひょうご福祉新産業研究会を紹介。
「さまざまな業種、官公庁、大学などが集まるネットワークから、新しい産業が生まれることが増えている。わたしたちのネットワークは設立から8年目を迎えるが、お互いに損をせずメリットがある関係を続けていることが存続している理由。売り手と買い手と作り手。すべての人が参加するネットワークを通じて、地域資源を活用していくことで地域は活性化させられる」と、ものづくりネットワークからの地域活性化を強調した。
橋本さんは、ウェアラブルコンピューティングの第一人者として知られる神戸大の塚本昌彦教授の研究開発型NPO・チームつかもとを紹介。
「大学や組織に関係なく、多くの人が参加することができることが研究開発型のNPOの利点」と述べた上で、民間の立場から産学官連携のあり方に疑問を投げかけた。
橋本さんは「産学官の連携で一番の問題は官にスピードとフットワークがないこと。意思決定に何カ月もかかったり、決裁の責任者が分からなかったりする。人と会うことで次に次にとつながっていくのがビジネスの面白さ。最初に技術ありきで産業創出をしようではなくビジョンを持ってから技術を集めるよう方向転換してほしい」と注文した。
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