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「夢をかなえるにはたくさんの情報を集めることが必要だ」と呼びかけた中村哲雄葛巻町長 |
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中村哲雄葛巻町長(56)が9日、盛岡市津志田の見前中学校(佐々木繁校長、生徒545人)で「夢の実現」に向けてと題し、1、2年生384人の前で講演した。中村町長は「獣医師になりたいというわたしの夢が実現したのは、夢の実現のための情報があったから」と情報の大切さを説き、町の第3セクターが成功を収めたのは「たくさんの情報を集めたからだ」と強調した。
葛巻町は人口約8600人、3千世帯が暮らす。町には1万3600頭の乳牛がいて、人よりも牛が多いという東北一の酪農地帯。総面積の86%を森林が占めており、林産物のやまぶどうを使ったくずまきワインが有名だ。
風力、太陽光、畜産バイオマス、木質バイオマスの4つのクリーンエネルギーでは、1万7千世帯の電力と1500世帯の熱量を生み出すほか、1日に120トンの生産量を誇る牛乳で食糧問題にも貢献している。
中村町長は「牛乳も牛肉も高価だった時代、牛の具合が悪くなると家族も暗くなる。そんな時、牛の具合を見てくれた獣医師の姿にあこがれ獣医師を志した。当時のわたしは進学高に入り、岩手大の獣医学科に入ることだけが獣医師の道だと思っていた。だから盛岡の進学校に落ちた時、絶望した。そんな時、水沢の高校からでも獣医師になれるとの情報があったからあきらめずに獣医師の夢をかなえられた」と情報の大切さを説いた。
役場から派遣され、76年の立ち上げにかかわったくずまき高原牧場については「町民だけでなく役場の人からも『うまくいきっこない』と言われた。事業の失敗はわたしに一生つきまとう。わたしが参加して失敗なんて冗談じゃないと思って頑張った」と振り返った。
牧場の仕事は子供の牛を牧場で2年間預かること。「町の人は誰も信用してくれず子牛を預けてくれない。買ってきた子牛を育て上げて売りに出しても、町の人は見向きもしてくれない」と、牧場を始めたころの苦悩を語った。
経営が上向いた契機については「酪農の雑誌を見て全国各地の酪農家にダイレクトメールを送った。牛はすぐに売れ、いい餌で育った牛のよさも評判を呼んだ。今では全国各地から『子牛を預かってくれ』と頼まれる。牛の預かり料金は1日1頭500円。年間3億6千万円の収入と大きな雇用の場を生み出したのは情報をうまく活用した成果だ」と情報の大切さを改めて強調した。
「町長になってからは職員に『情報の量が仕事の質を決める』と言っている。情報は人生を左右するといってもいいくらい大切だ。たくさんの情報を集め自分にあった仕事を深く考えるには、今が一番いい時期だ」と呼びかけた。
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