2005年 4月 4日 (月)        

■ 全国に知られた川の盛岡竿(さお) 石澤和竿毛鈎(けばり)工房

     
  和竿となる竹を矯め木で矯正する石澤弘さん  
 
和竿となる竹を矯め木で矯正する石澤弘さん
 

 盛岡市内で生産された製品や生産用具などを公開する「盛岡小さな博物館」(市産業まつり実行委員会主催)に、新たに2カ所の工房が指定され、3月31日に開館した。新たに指定された盛岡市大慈寺町10の39、石澤和竿(わざお)毛鈎(けばり)工房の石澤弘さん(61)は「物が大量生産されている時代。子供たちに実際に触ってもらうことで、物を大切にする心を養ってもらいたい」と話す。刀剣研磨の刀剣徹斎(阿部義貞館長、同市西見前19の2の4)も新たに開館し、同博物館指定は合わせて19館になった。

  石澤和竿毛鈎工房では、製作工程や製品を見学することができる。石澤さんの作る和竿は、海の庄内竿とともに川の盛岡竿として全国に知られる。カーボン製が主流の中、精根込めて作られた竹製の竿は、しなやかさに定評。漆の意匠が施されるなど芸術品としても評価が高く、コレクターの注目も集めているという。

  20歳でこの道に入った石澤さん。竿の製作は材料の竹を取ることに始まる。数カ月間、日光にさらしたのち、約3年間乾燥させる。木地組のあとは、竹の形を整える「矯(た)め、(火入れ)」、竹が割れないように神経を使う「節抜き」、螺鈿(らでん)などを施す「漆塗り」など、完成までには4カ月から半年はかかるという。

  最も神経を集中させるのは、矯めの作業。曲がった竹を炭火で温めながら、「矯め木」のくぼみにはめて、真っ直ぐに矯正していく。

  石澤さんは親子二代の職人。「昔は、自分の所で物を作って売る店ばかりだった。注文を受けてから出来上がるまで時間がかかるので、釣り人は何度も工房を訪れて職人らと話をし、その中でマナーを学んでいった」と懐かしむ。

  丹精込めて作った竿は、自分の子供のようなもの。「職人が産みの親なら、使う人は育ての親。両者がうまくつながることで竿が生きてくる」と話す。

  これまでも小学生らの見学を受け入れてきた石澤さん。「工房内には毛ばりなど触ると危険なものもある。危ない物に近づけないだけではなく、どのようにすれば安全か、貴重なものはどのように扱うべきか、子供たちに教えてあげることも大切だと思う」と話していた。

  石澤和竿毛鈎工房の開館時間は午前9時から午後4時(不定休)。問い合わせは(電話623−8876)。

  刀剣徹斎の開館時間は午前10時から午後5時(不定休)。問い合わせは(電話638−8808)。


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