■ 空き教室を地域公民館に 児童減の盛岡市立東松園小学校で協議
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余裕教室の公民館への転用が計画されている盛岡市立東松園小学校。体育館裏手の校舎の改造が検討されている |
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盛岡市教育委員会は新設する(仮称)松園公民館の一部に、東松園小学校の空き教室を活用する案を固め、地元との協議を進めている。計画がまとまれば、児童数の減少で余裕のできた学校施設の一部をほかの施設に転用する市内では初のケースになる。少子高齢化が進む中、公共施設の有効利用、学校と地域のかかわり方など、いろいろな面でモデルケースとなりそうだ。
盛岡市は05年度当初予算に、松園公民館の実施設計委託料など1600万円を計上した。今年度内には計画をまとめ、06年度の着工を目指す。事業費には合併特例債を充当する。
昨年、市教委がまとめた基本構想によると、新しい公民館は余裕教室を含めた校舎の一部改造部分と校地内への新設部分とに分けて整備する。学校教育と社会教育の教育機能を出し合いながら一体的に取り組む「学社融合」の先駆的な公民館を目指している。
3階建て校舎の余裕教室部分は、1階当たり3教室分のスペースがある。1階はプレールームやボランティアルーム、2階は研修室、旧理科室がある3階は調理実習室やサークル活動室などとして活用する案を示している。
校舎とは別に新築する建物は、グラウンド南側の松園中央公園寄りへの整備を検討。住民要望を取り入れながら多目的ホールなどの機能を持たせる方向で地元と協議中だ。
市教委の佐藤義見生涯学習スポーツ課長は「世代を超えて地域住民が交流できるような施設になれば」と話す。
■計画は以前から
松園地区への多目的公民館の整備は、市クリーンセンターを同地区に設置するに当たり97年、市長と地区内14町内会自治会長との間で締結した覚書に盛り込まれていた。
同地区では長年、地区活動センターなどがサークル活動や生涯学習の拠点施設的な役割を果たしているが、スペースは年々、手狭になっている。地域からは多目的公民館の早期建設について再三、要望があり、市教委は昨年、整備の具体化に向けて動き出した。
市教委と地域との協議の窓口となっている松園地区活動福祉推進協議会(佐々木三雄会長)は4月から5月にかけて各自治会で開かれる総会で、公民館建設を話題にし再度、住民意見を聴く考え。学校と不特定多数の人が出入りする公民館が併設されることによる防犯上の課題や既存施設との機能分担、高台にある校舎へのアクセスの問題など、まだ話し合わなければならないことは多いという。地域ではもともと芸術文化やスポーツなどさなざまな場面に利用できる多機能施設の新築を求める要望が強く、意見の集約を図る必要がある。
同協議会の金野成雄常務理事は「公民館建設については地域住民の中にも受け止め方に温度差がある。地域としては地区活動センターや児童センター、老人福祉センター、松園中央公園など既存施設と新しい公民館との有機的な連携により、一帯をエリアとした地域一体型公民館を目指したい。厳しい財政状況の中では地区民すべての要望を満たすものとはならないかも知れないが、完成後も施設の充実のため協議の場を設けていきたい」と話している。
■少子高齢化が顕著に
現在、約7千世帯が居住する松園地区は昭和40年代後半から住宅開発が進み、集中的に人口が増えた。ところが、同世代の家族がまとまって居住した影響で、最近は少子高齢化が顕著になっている。人口増で80年に東松園小、94年には北松園小が開校したものの、83年のピーク時に2127人を数えた同地区の児童数は05年4月の調査で1315人まで減少した。
特に宅地開発が先行した松園小学区、東松園小学区は児童数の減少が目立ち、東松園小の今年度児童数は342人。ピーク時の4分の1ほどの規模にまで縮小している。この傾向は今後も続くと見られ、少子高齢化社会に対応した取り組みが新たな課題として浮上している。余裕教室の活用も今後の社会環境を踏まえた施策の一つとして注目される。
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